東京オリンピック開幕を明日に控え、東京に到着した台湾アップルデイリーの記者が見た入境や記者の行動制限、街の様子やボランティアに関する記事を、ざっくりとですが訳してみました。
「空港の動線がうまくなくて、オリンピック関係者が一般の人の列に混じってしまう」
とニュースで見たし、昨日は浅草の友人から
「オリンピックのIDをぶら下げた外国人をちょいちょい見かけるよ。でも周囲の視線は冷たいね」
と聴き「隔離期間過ぎたら、関係者は自由に遊んでいるのかな…」と不思議に思ったので、記者目線の到着直後レポートをシェアしたいと思います。
東京オリンピック2020は明日夜7時、1年遅れで開幕する。
健康で安全なオリンピックのために日本政府は壮大な計画と予算を投入、防疫政策は非常に厳しいものだが、その詳細の多くは「中途半端」だった。
「アップルデイリー」の記者は昨晩無事に東京へ到着し、羽田空港から入境した。データチェックや防疫規則に準じた検査など7つの関門をクリアし、東京で取材を行うメディアの記者は隔離された専用通路を通ったので、一般旅行客と会うことはなかった。もっと重要なのは、委員会が各国のメディアに日本の防疫アプリ「OCHA」のダウンロードを求めていることだ。しかしアップルデイリーの記者は、多くのメディアがこの厳しい入国手続きを完了させるために必要なアプリ「OCHA」を使用できず、スタッフが適当に入境させているのを目撃している。
記者は公式が規定したメディア用のホテルに入ると、毎日唾液を採取してPCR検査容器に入れることになる。ホテルの入り口にはボランティアステーションが置かれ、ホテルの出入り時刻を記録しなければならない。委員会の規定で、記者は日本に到着した最初の14日間、ホテルから離れる「自由行動」の時間を15分以内と定められており、違反者は報告される。リュックサックを背負った選手村等での取材のみ時間の制限を受けることはなく、軽装で水やカップ麺を買いに出る時は15分以内に戻らなければならないのだ。
開幕前のためか、或いは45万人が東京オリンピック中止を求める署名をしたためか。東京の街にはオリンピックを祝う雰囲気も幟も見られず、人々はいつも通りの生活を送っていた。特筆すべきは、ボランティアのレベルの高さだ。今大会は深刻なボランティア不足と言われているにも関わらず、皆が笑顔で働いていた。日本人はあまり英語を話したがらないが、今回のボランティアは英語も上手に使っている。
アプリ名称「OCHA」ってまさか「お茶」にかけてないですよね?日本でさんざん使えてなかったと言われた「ココア」もなんだかな、気色悪いなと思ったけど……飲料としてのココアもお茶も好きですが、使えないアプリとなると尚更、プリティな名称が情けない。普通の淡々としたもので良かったんじゃないの。狙っていなくて偶然お茶と読めてしまっているだけならごめんな。
オリンピックのロゴ入りIDをぶら下げた人々を、醒めた目で見てしまうのは開幕前のごたごたと、毎日増える感染者数の積み重ねのせいで「せっかく来てもらっても、あなた達をもてなす気力も余力もないわ」と諦め半分だからかな。
外を歩けば「ウロウロしている」と言われてしまうし、遥々東京へ行くより台湾に留まったほうが、感染のリスクは低いだろうに。戻ればまた14日の隔離だし、しんどいことこの上ないはず。
それでもせっかく仕事で来ているのだし、開幕後、メディアの方々にも何か得られるものがあり、母国での報道が色濃く豊かになることを願いたいです。そして無事のご帰宅を。
何年前かな、貰ったピンバッジ。あの時はまさかこんなことに、ここまですったもんだするなんて思わなかった。
日本の持てる力をこれでもかと、観ることができると、夢を見ていた。