台湾の「桂冠食品」が巧克力湯圓(チョコレート湯圓)を販売開始直後、
「福灣のセクハラチョコとコラボ商品は買いません」
と不買の声がSNSなどで高まったことを受けて、製造停止を発表しました。
「福湾不買」って、あのFUWAN CHOCOLATE?セクハラチョコって何のこと?
ここ数日にあった各種報道を確認しながら、考えてみました。
- 2015年、アルバイトの大学生女子を福灣の董事長が「バックハグ」(証拠画像あり)
- 大学生が上司に直訴するも「可愛いからちょっとふざけただけ。明日から来なくていいよ」
- 大学生、董事長を訴える。セクハラ防止法で罰金刑に。
- 董事長の息子がSNSで大学生を酷いことばで侮辱(証拠画像あり)
- 大学生、息子を名誉棄損で訴える→罰金刑、公式のお詫び掲載
- 2020年11月中旬に台湾のSNSで蒸し返される
- 11月27日、福灣がFBで声明発表
- 12月4日、桂冠が福灣からカカオ素材を仕入れた「チョコレート湯圓」の製造停止を発表
参照ニュースサイト:
合作福灣被譙爆 桂冠巧克力湯圓上市4天火速停產
拒買福灣!桂冠「巧克力湯圓」全面停產、收入捐公益
福灣巧克力爆發拒買潮 網友怒轟「性騷擾巧克力」的原因是什麼?
なぜ11月中旬になって過去の問題が掘り起こされたのか。他にも「全家」(ファミリーマート)や「MisterDonut」など福灣とコラボしている企業はあるのに、どうしてコラボ開始直後の「桂冠」が標的になったのか、わかりません。「桂冠」は発売開始後すぐに消費者の声に対応し製造停止、現在出荷済のものの売り上げは公益に寄付をすると正式に公布、問題視はされていないようです。
福湾の董事長と息子、このふたりの「過去の対応」は、今回の不買運動の報道を見るまで、知りませんでした。
「可愛いからふざけただけ」もSNSで人をビッチ呼ばわりも、理性が働かない人たちなの?とぞっとする。でも、こちらもすでに法の裁きを受けており、今回再びの騒動をうけて、過去の過ちを自らとりあげ、社名で声明文を出しています。
チョコレートは特別だから大切にしたい。
私はチョコレートが好きで、お菓子の中でも特別な存在だと思っています。旅行のお土産も街で一番美味しいものを見つけたいし、好きな人にだけ贈りたいものがある。適当に選ぶことは出来ないし、自分の口に入れるのも誰かに贈るのも、きちんと選びたい。もちろん、もらうのもとても嬉しいものです。
今回のニュースを見て、チョコレートがもたらしてくれるときめきや嬉しさを、改めて意識しました。
この会社で働くほかの人たち、職人、カカオを作る農家の人たちに罪はない。以前福灣チョコレートに問い合わせをした時も、窓口の対応はとても良く、楽しい買い物をしたことを覚えています。だから尚更、この親子の言動は過去のものとはいえ、残念ではありました。
私はフェミニストではないし、metooと声をあげるつもりもありません。ただ不買の理由を知りたいし、自分がどうするか、どう思うのかは慎重に考えたい。
美味しいからいいや、素敵ならいいじゃんと、なんでもかんでも口に入れたくはないと思う。謝っているのに、贖罪は終わっているのに掘り返してあれこれ言うのも、フェアではないとも思う。頭ではわかっているけれど、気持ちの上では、選択肢から外してしまうだろうなあ……とも。
これは、台北のカフェで「友達が作ってるチョコレート。良かったら食べてみて」と出してくれたもの。滑らかで、強すぎない苦味、美味しかった。
台湾には他にも、世界にもきっと、美しいチョコレートが生まれている。果物のように、宝石のように、チョコレートもまた地球から生まれて人の手をかけた地上の宝物だと、改めて思いました。

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