香港に10日も滞在するのは、6年ぶりのことでした。
2010年の8月末に香港を離れて以来、一年か二年に一度遊びに行っても、一泊して逃げるように台北に戻ってきていました。日帰りでいいやと強行突破したこともあるし、早く帰りたくて、空港のカウンターで「もう帰りたい」と便を前倒しに変更してもらったこともあります。あまりにも広東語がうるさくて、人が多すぎて、我慢できなかった。耐えられなかった。今回は10日間。この6年で、こんなに長期に滞在するのは初めてでした。香港での仕事のオファーをいただいて、よっしゃあと行ってみたらばあちこち歩き回り食べまくり友達と喋りまくり(仕事もしました)、足がむくんでお腹はふくれ、笑い皺増えすぎてないか。
とても楽しかったです。
香港、変わったなあと思うのは、人の対応が柔らかくなったこと。どこに行ってもみんな親切で、優しかった。広東語のリズムや独特の語尾に、怒られてる?と怯む人もいるだろうけれど、あの弾むような話し方に柔らかさ、丁寧さが加わったのだから、これは最強でしょう。
面白いお店も沢山あった。昔からのお店は変わらなかった。本気のレトロと、香港文化の復刻、最先端が洋の東西と混在するこのしびれる有様は、香港だけのもの。
これからの香港を、もう一度伝えたい。
これからどうしようかねと、友達と今のこと、これからのこと話して、昔話をして「そんなことあった」と大笑いして、知らない人とすれ違いざまにちょっと話して、初めて会った人とこれから色んな話をしようと約束して。
なにより嬉しかったのは、笑顔の人たちが多かったこと。あちこちから明るい笑い声が聴こえたこと。いろんなこと、変化や香港の未来に、外側から報道だけで見てしまうと「大丈夫かしら」と心配になる。
忘れていたよ。香港人は転んでもただでは起きないこと。
以前のような、ブランドものに目の色変えて札びらを切るような旅行は流行らないかもしれない。でも、それでいい。
香港は、歩いて歩いて、美味しいものを食べて飲んで、街の匂いとざわめきを楽しむところ。それだけでパワーが漲ってくる感じ。きつい坂道も、楽しくて楽しくて。
まだまだ、とんでもなく面白いよ。香港。
離れていた時間、逃げるように台北に帰った日々を経たから、また香港の良さや新しい発見があったのかもしれない。台湾にも来てほしいけど、香港のことももっと、紹介出来たらいいなと思います。
最愛のミルクティーとたまごサンドイッチ。
熱奶茶與蛋治。