そうだ、京都行こう。
そんなみやびな思いつき、実際に行動に移す日が来るとは夢にも思いませんでした。
諸事情で少しだけ時間が空いたのでちょっと立ち寄り、賞味4時間程度の京都散歩。この街に来るのは中学校の修学旅行以来、43年ぶり2度目です。
京都京都と世界中が大騒ぎしているような、日本のオーバーツーリズムといえばまっさきに例にあがる京都、とにかく混んでいそうだしなんだか色々面倒くさそう。大人になってからも、「私は別に、京都は行かなくてもいいかな…」と避けて通ってきたような気がします。
なのに京都へ立ち寄った四時間、六曜社に行ってみたのは、このPOPEYEの特集「僕が京都で行くところ」の表紙のおかげ。
京都特集、あえてのドーナツとはこれいかに。
私はプレーンなドーナツとコーヒーの組み合わせが何よりも好き。
POPEYの台湾取材でご一緒したカメラマン下屋敷和文@さん(@kaz_simo)が撮影したものと知って、ますます出かけたくなったのです。
運よく座れた二人掛けの隅っこの席でドーナツを食べ、コーヒーを飲み、
(京都、おっかねえ…)
軽い気持ちで足を踏み入れた喫茶店で、腰が抜けたような心地でいました。
一見では武骨そうなドーナツ、フォークでもほんの少し力がいる硬さ。なのに口に入れるとコーティングの砂糖は滑らかに品よく甘く、歯ごたえに小麦の甘さ。美しいカップになみなみと溢れそうな熱いコーヒーの深い香りと味。添えられたスプーンの上に小さく並んだ角砂糖。
ものすごいレベルの組み合わせが、普通にドアを開けばそこにあるなんて。魂消てしまった。
お店の人に伺うと、ドーナツは店内ではなくお店の方が作って持ってこられるとのこと。
珈琲豆も売っていて、少し考えたけれど、買って帰ることはしませんでした。きっと、京都の水でこのお店の方が淹れたからこその、この味なのだろう。東京の自宅で、私には再現はできないだろう。だからまた、この店に来てコーヒーとドーナツを注文しよう。
次、京都へいつ来る?
そんなことを考えながら、次の目的地へと鴨川沿いを歩いていきました。五月天の阿信が「浪漫的逃亡 ~Escape to Japan」の中で書いていた、冬の川の水の中に入っていったのは、どのあたりでの出来事だったのかな。
次はいつ来られるだろうとまだ旅の途中なのにもう考え始める、見知らぬ街に対するこの感覚は、久しぶり。
みんなが京都に夢中になるのも、無理はない。
これはもう、仕方ない。おっかねえな、京都。
六曜社珈琲店 Information
住所:京都市中京区河原町三条下ル大黒町40
電話:(075)221−2989
営業時間:一階店(喫煙)8:30〜22:30(8:30〜12:00の間は禁煙)
定休日:水曜日
■ドーナツの提供は12:00以降
https://rokuyosha-coffee.com/
台湾でもドーナツをよく食べました。
市場の好きなお店で買って帰り、コーヒーを淹れて。
POPEYE台湾特集の思い出。楽しかった。
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