「虎記商行 Tiger Cafe」台北中正紀念堂にはカフェの前、テーブルでデーンと伸びる猫がいた
MRT中正紀念堂駅から歩いて寧波東街へ入り、約束の店へ向かっている途中、私の猫アンテナがキャッチしたのは、カフェの前のテーブルでデーンと伸びる猫。
約束があるから今は入ることはできないけれど、決してこの店を素通りしてはならない。
とっさにカウンターのお兄さんに営業時間を聞くと、とても丁寧に「夜の九時半までやっています」と教えてくれました。「ありがとう、後ほど帰ってきます」と言い置いて別の店で昼食をとり、帰り道に友達とここに入ってみました。
猫はもういなくなってた。お出かけしたのかな。そのうち帰ってくるだろうと思っていると、店の二階から鈴の音。来る。猫が来る。
ちょっと風邪気味だったので、温かくて甘いものが欲しかった。蒸し暑い日でしたが、キャラメルマキアート。カウンターにはバリスタのお兄さんがひとり。丁寧にひとつづつ作って持ってきてくれました。
お客さんはひっきりなしに来ます。ひとりの女性、グループの男の子たち、「ちょうどいいところに来た、今、豆が届いたよ。飲んでみる?」とバリスタのお兄さんと楽しそうに話している常連風の若い女性。
猫が飛ぶ。カウンターもテーブルも、飛び回ります。
名前は酷梅(くーめい)ちゃん。クールな梅。どうして?とバリスタのお兄さんに尋ねると、「前におばあさんがこの子を梅と呼んでいたから」。おばあさんが飼っていた猫を引き取ったのかな。7歳だそうです。
この店の屋号も書いた名札つきの首輪をつけていました。ひとなつこく傍に来るけれど、膝に乗ったりはしません。
古い、あばら家になりかけていた場所を改装したみたい。決して綺麗なところではないけれど、秘密基地にきたような、昔ながらの駄菓子屋や酒屋、街の商店に近所の人たちが集まって来て、ちょっと一息ついて行くような。よそから来たものにも、優しい。妙に収まりのいい場所でした。
「猫を抱っこすんな。コーヒーを売ってるだけ、Wi-Fiはない。」とお知らせが。
カウンターやキッチンもキャットウォーク状態なので、そういうのが苦手な方は、このカフェは止めておいた方がいいかな。猫なら頭の先から肉球まで吸い尽くせるという「猫奴」の皆さんはどうぞ。でも「猫カフェ」ではないので、まったりコーヒーを楽しんで、好き勝手にする酷梅ちゃんを眺めましょう。ほぼ全てのテーブルに、遊びながら回って来てくれます。
オーナーの女性がとら年なのだそう。カフェとは思えない、道場か漢方薬店のよう、まさに「酷(クール)」な看板。
今度はコーヒー豆を買ってみようと思います。
虎記商行 Shop Data
住所:台北市中正區寧波東街1-1號
営業時間:12:00-21:30 無休
アクセス:MRT中正紀念堂駅から徒歩3分
公式URL:https://www.facebook.com/tigerdrinks/
※店舗情報は訪問、掲載時のものです。お出かけ前に営業状態をご確認ください。
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