そろそろ引っ越し先を探そうかと、台湾でおなじみの物件探しのサイト591を眺めていくつかピックアップします。
いいなと思った物件の頁に記載されている番号に、電話をかけてみました。
外国人、猫連れ、フリーランスでも部屋はみつかるの?
「もしもし」
「韓国人?」
「いえ日本人です」
いきなり国籍確認。電話口で外国人とわかったから尋ねたのでしょう。外国人お断りと書いている物件もあったけれど、ここは「以前の住人は外国人」と書いていたし、問題ないはずです。
「仕事は?」
「ライターをしています」
収入不安定じゃないか、家賃払えるのか心配になりますわな。
「ビザあるの」
「永久居留証を持っています」
これでちょっと、警戒を解かれたように感じました。そして気づいた。外国人でフリーランスなんて、私は怪しい人になったんだなと。
「犬は何匹?」
「猫が一匹」
ペット可、と記載があったのですが、ベランダがあるので、犬だと思われたようです。
「猫?逃げ出さないかしら」
「うちの猫は高齢ですし、逃げません」
日向ぼっこは好きだけど、まだ仔猫だった香港時代も38階のベランダから飛び出さなかったしね。
「何歳?」
「16歳です」
「じゃあ大丈夫ね。いつ見に来る?」
週末に約束をして見て来たものの、キッチンがアウトドアだったことと、
「階下の人が付き合いにくいの。ベランダから水が落ちてくるって苦情言ってきて」
という大家さんの正直な申告で、ここはアウトと判断しました。
38階時代、ベランダで水を流して床掃除したら、階下の男性にパンツ一丁で怒鳴り込まれたことがありました。服を着る余裕もないほど激怒させる、迷惑をかけるのは嫌だし、朝ぬーぼーとすっぴんのぼさぼさでコーヒー沸かしにベランダの奥のキッチンに行くのを、周り近所のアパートの窓から見られるのは、私も嫌だし、見えるほうも迷惑よねえ。
広いベランダから台北101が見えるので、大晦日はカウントダウンパーティね♥なんて、観に行くまでは妄想膨らませていたけれど。そもそも私は、台北に来て今まで一度も、花火を見ようと思ったことはないのにな。
台湾の大家さん、日本人に貸したがる傾向あり
外国人、フリーランス、ペット連れ。私の条件って面倒くさいんだなと改めて思いました。
だからといって、見つからないわけではない。必ずどこかに部屋はあり、その証拠に私は今も台北でフリーランス仕事をしながら猫と暮らしています。
でも、日本人が店子として好かれることは、身を持って知っています。周囲の友人たちも、日本人に貸したいという大家さんからがっつり腕を掴まれたとか、契約しかけていたほかの人を断ってまで日本人との契約を選んでくれたという話はとても多いし、実際に私もそんな風に言ってもらえることが多いです。
私は特にインテリアやディスプレイにこだわっていないけれど、普通に片付けておいた部屋に来た大家さん、
「なんて素敵なの!」
と大喜びで見て回っていたほど。日本人の持ち物とか本棚が、目新しかったのかもしれないですな。
部屋を明け渡す時に
「こんなに片付いているなんて・・・有り得ない」
と絶句されたこともありました。立つ鳥跡を濁さず、普通に適当に掃除しただけなんだけどね。
私ら日本人の「普通」とか「適当」が、よそでは「素敵」「きれい」と喜ばれるなら有難い。これからちょこちょこ、内見へ行く予定です。
台湾・台北での引っ越し関係コラム集