「急に休みが増えるってなんじゃそら」
台湾の週休二日労基法云々で、10月2回目の「突然の休日」は10/31(月)、先總統蔣公誕辰紀念日でした。
「蔣公ってどなた?」
「中正紀念堂の銅像の方です」
「やだごめんなさい」
中正紀念堂
http://www.cksmh.gov.tw/jp/
先日のエントリーでも、突然公布される休日について書きました。
2016 台湾カレンダーにはない休日 10/25、10/31(and more)
http://www.33rpm.co/2016/10/10251031.html
「休みなのか、休みになるのか?」新聞報道を読んだ市民はざわつき、民間での非公式のすり合わせ。お上から二週間前に正式に交付される、突然といえば突然の休日。
業種や企業の体制によっては通常勤務として、代休や出勤手当を出すようです。
私の勤務先は休日になりましたが、これから怒涛の繁忙期。自主的に数時間だけ出勤し、人もまばらな静かなオフィスで、普段はなかなか落ち着いてまとめきれないことを片付けてきました。
突然の休日は、「あなたの分」と回ってくるひときれのケーキの如し
会社は従業員の同意があれば出勤させることが出来ますが、通常の二倍の手当てを出すこと、なのだそう。二倍の手当てより休みが欲しい。でも二週間前に確定とかやめて。そんでもってまた、11/12(土)の國父誕辰紀念日12/25(日)行憲紀念日もお休みになるって?土曜日と日曜日は元々休みだから振替にするの?この忙しい時に?この忙しい時に休むんか?
権利だからと振り当てられた突発的な休日は、お腹いっぱいの時に回ってくる、切り分けられたケーキのようです。
これはあなたの分だから。
ケーキは食事のスケジュールを考えて計画的に、好きなものを食べたい。それもヒトの権利のはずだ。
で、次のケーキ、11/12は国父のお誕生日です。
「國父の銅像はどこにありますか」
「こ、國父紀念館」
「あらご存じだった?」
國父紀念館
http://www.yatsen.gov.tw/
友人の会社では、11、12月の突発休みは年末にまわして、年末年始の連休にするのだとか。いいですねえ。でも、西暦の年末年始等、日本が連休になるとメールも電話も来なくって、こちとら仕事がはかどるのよね・・・。
(海外の日系企業で働く皆さんが、うんうんと頷く姿がモニター越しに見えるようです。)
そして最後のケーキは12/25。ついに台湾もクリスマスを休むのかと最初はびっくりしたけれど、この日は憲法記念日でした。キリスト復活のイースターとブッダの誕生日も祝日になる香港の「聖☆おにいさん」的なチャンプルーは、台湾には無いようです。
台湾では数年前から、祝日に特別休日をつなげて4連休にするウルトラCを繰り出すようになりました。でも、労基法で休日の日数は決まっています。そこで、本来休みのはずの土曜日を「代替え出勤日」にあてて連休に回すという技です。
それって元も子もなくね?休むために働くのはわかる、でも、なんか違くね?普通に二日休ませてくんね?と個人的には思います。連休が嬉しい人も、仕事の予定を組みなおさなければならない人もいて、全員がセレブレイション!となるのは難しいですね。
働く人、寝そべる猫もチャンプルー
10/31の昼下がり、休日扱いの会社から自主出勤を終えて街に出ると、金融機関のビルからはいつものようにランチに繰り出す人たちが大勢いました。市政府や郵便局も通常営業のようで、観光局にも電話がつながりました。
市場を覗いてみると、週末の同じ時間帯にはほぼ店じまいして人通りもまばらなのに、平日モードでまだ開けている店、行きかう人も多い一方で、売り切って空になった台の上に並んで体育坐りしてお喋りしているおじさんたちや、日向に寝そべる猫がいました。台に乗っている猫やおじさんは、売切御免の札代わりでしょうか。なんだかんだで、まったりと賑わっています。
午後のヨガに行ってみると、参加者は週末の半分以下で空間にゆとりがありました。
夕方のバスは、学校帰りの学生で満員。
休みの人もそうでない人もまったりチャンプルー。なんだかんだと、ちゃんと収まるのが、台湾なのかな。