クリスマスの時期になると現れるシュトレン、当日に食べるのではなくクリスマス当日に向けて少しずつ食べるんだって。知らなかった。
初めてシュトレンを口にしたのはいつどこのか忘れたけれど、シナモンとお酒が強すぎ、砂糖分厚すぎでつらいなあと感じたものです。それでもクリスマス前にドイツへ行った時は性懲りもなく「本場のを食べてみるべ」とお土産に買ってしまった。デュッセルドルフのハイネマンで。ハイネマンのチョコレートやケーキは大好きだけど、本場のシュトレンはやっぱり強かった。サッカーのドイツ代表にこてんぱんにされた日本の草クラブぐらいの気持ちで、強!無理!と泣きべそをかきました。
シュトレンという響き、クリスマスまでに少しずつ食べる、そんな習慣に憧れたけど、慣れないことはするもんじゃないな。
日本に帰って来てからせわしない日が続くけれど、今日は昼に家へ戻る時間が取れたので、コーヒーを淹れてシュトレンと一休みしました。夜食べるものかな?わからないけど、明るいうちに食べたほうがいいような気がして。
クリスマスを待つシュトレンは、中秋節にもらう月餅に似てる。
ラードと砂糖のカタマリの月餅を私は自分では絶対に買わないけれど、いただきものは気持ちだから、断ることはできません。ちょっとげんなりしながらお茶を熱く濃いめに淹れ、えいやあと気合を入れて食べてみると
「そうは言っても月餅、美味しいなあ」。
嫌がったことを反省しながら、月餅を手渡してくれた人のことを思い出します。シュトレンも月餅も、季節のもの。普段のお菓子よりも手のひらに重くて、熱いお茶やコーヒーとともに、誰かのことを思い出す時間をくれる甘さと強さ。
いただきもののシュトレンは、茅ケ崎のベーカリーのものでした。
やっぱり強いなあ、でも時々ふと、美味しいと感じるパーツがあって、シュトレンは人生のようだね。
ドイツにまつわるコラム
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