2009年から始めて1年がかりだった、香港から台湾への猫の検疫。日本発着のケースは日本語での情報も多いと思いますが、海外→海外は特殊な例なので、何かの役に立つように、再度まとめておきます。
長かった検疫を経て、私も猫もクタクタに疲れたし、色んな人の手助けを借りることになりました。経験上、これだけは伝えておきたい点を挙げておきます。
検疫のために心がけたいこと
1.準備期間に余裕を持たせましょう。
海外駐在では急な異動発令も少なくありません。どうかペットだけ置いていくことがないよう、検疫に必要な日程を逆算して、およその流れをあらかじめ頭に入れ、腹を括っておきましょう。
2.海外暮らしでペットを飼う心構えを
1にもつながりますが、将来の移動や帰国の可能性も考慮して、チップや予防注射はきちんと対応、記録しておきましょう。
3.関係機関に積極的に質問する
下手でも簡単でも構いません、わかる範囲で英語や中国語を駆使して確実且つ最新の回答を得ましょう。政府機関、お役所も、親切に答えてくれる方が多いです。
4.コーディネーター等プロに任せる
検疫のため、最初からわかっていた隔離期間だったのに、預けている間は心が千切れそうで、毎日泣きました。その国の生物を守るため、規則には従うしかないですが、書類不備やうっかりミスで本来必要のない手続きが長引いたりしないよう、専門家や経験者に確認や相談をしましょう。
※日程や詳細は、こちらには抜粋を記しません。
情報が更新される可能性があることと、ケースバイケースで個別に確認しなければならない場合があるためです。
下記のサイト等を参考に、必ず最新情報を確認の上、ペットを安全に帯同できるように個人の責任で手続きをしてください。
狂犬病清浄地域と非清浄地域
2010年当時、台湾は清浄地域(狂犬病発生無)香港は非清浄地域(狂犬病発生有)。
2013年7月から、台湾は狂犬病発生有りの非清浄地域になりました。
指定地域
画像は「農林水産大臣が指定する狂犬病の清浄国・地域」ページより
http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/rabies-free.html
※資料は2016年12月4日現在のものです。上記サイトで最新版を確認してください。
ポイント:
①清浄地域からなのか、非清浄地域からなのかによって、検疫の条件、厳しさ、かかる時間が変わる場合があります。
②準備を始めた時と状況が異なっている可能性もあります。各国の検疫条件は、最新情報をチェックしておきましょう。
③上に書いた通り、以前台湾は日本と同様に清浄地域でした。同じ清浄地域の日本から来る犬猫については、3週間の検疫所での留め置きはありませんでした。
④台湾から日本への動物の持ち出し条件が、以前よりも厳しくなっている可能性があります。書類不備でペットが空港の検疫で留め置き処分等にならないよう、くれぐれも事前の確認を怠らないでください。
⑥同室で隔離されていたのは、香港から来たうちの猫以外は全て、アメリカ本土から来た猫達でした。
香港側の動物検疫関連リスト
■香港政府漁農自然護理署(中文・英文のみ)
→「檢驗及檢疫 >> 動物及動物產品進出口」のページへ
■香港・九龍旺角にある動物病院
太平道寵物診所
(渡航のスケジュールに合わせて書類作成等コーディネートをお願いした)
コーディネーターについて
私の場合、香港から台湾と英語→中国語の書類の面倒さや、当時は調べても情報がほとんど無く、小さな動物病院では「台湾の検疫はわからない」と言われたこと、失敗は絶対に出来ないという緊張感もあったため、プロにお願いしました。まずはかかりつけの病院に問い合わせをしましょう。■参考:日本発着の場合は在香港日本国領事館
台湾側の動物検疫関連リスト
■交流協会(台湾における日本領事館の性質を持つ機関)
ブログ内 検疫に関する記事一覧
飛行機に乗せたり、検査の結果待ち等色々不安なこと、心配なことが多いと思いますが、少しでも気楽に、でもしっかりと準備するお役に立てたら幸いです。