雨ばかり、出かけるのも気が重い日が続いた先週。今日は台北に久しぶりの晴れた空が広がった。
雨の日はどこかに籠っていた台北の街の猫たちも、のんびり散歩にでかけてる。
セカンドアドベントの日曜日、暖かい日差しと冷たい風の中を歩いたら気分も良くなったし、スピーカーの周りにクリスマスの飾りを少し足して、ラジオを聴く。
私がネットのラジオアプリでよく聴くのは、ドイツのルール地方にある街、ゲルゼンキルヒェンの小さなローカル局。曲の合間には、当たり前だけれどDJがドイツ語で話す。街のスーパーのCMが流れ、サッカーの試合の話題になると、大好きな街の空気が少し近くなるようで嬉しいものだ。
あの街を歩いていると、ラジオが聴こえてくることが時々あった。耳を澄まして「Radio Emscher Lippe」と言っているジングルを聞き取り、台北に戻ってから探したアプリを入れた。
https://www.radioemscherlippe.de/
Emscher Lippeでクリスマスチャンネルがあったので、今日はこちらにチューニング。いきなりワム!の「ラスト・クリスマス」が流れて来てうひゃーとなります。
Radio Emcher LippeのクリスマスソングチャンネルWEIH NACHTS RADIO
日本で一番好きな場所はどこ?香港では?台北は?と尋ねられても私は答えられない。思い出の場所、落ち着く場所はいくつもあるけれど、特にここが一番好きだという場所はない。
でも、ドイツでなら、このゲルゼンキルヒェンにあるサッカークラブの練習場と即答できる。離れがたくて、手すりにいつまでもつかまって、また来ることが出来るだろうかと泣きそうになる場所が、普段暮らす場所からはずいぶん遠くにできてしまった。
練習場の前には小さなキオスクがあり、そこで飲み物や軽食を買うのも楽しみ。明るくて芯のぶれない女性がひとりで切り盛りし、時々クラブ公認猫のNEMOが現れて、キオスクでエサをもらい、その場にいるひと達に可愛がられていた。
練習が終わり、選手は引きあげ見物していたほとんどのファンが立ち去った後も、しばらくキオスクは営業している。ドイツの冬の日は晴れていても寒い、芝生を抜ける風の冷たさは暖かい国で暮らしている身には強くこたえるけれど、私はやっぱりそこから離れがたくて、静かになった芝生を眺めながらホットチョコレートを飲んでいた。キオスクの小さなラジオがかけているのも、Radio Emscher Lippe。その冬の夕方には「Imagine」が流れた。
ドライブの途中や街の中、家にいて聴くラジオから流れてくる曲、耳にするのはその日その時のほんの数分の偶然。あの時あの場所で聴いたことを思い出す。今年の冬も、いろいろな場所で偶然耳にする音楽に、あの日あの時あの場所でと思い出す。今日のことも、いつかどこかで思い出すのかな。
Radio Emscher Lippeの建物の前で、花見をした時の話。
この街で一番好きなカフェ。
Blue toothスピーカーはマーシャル
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