ランタンが落ちて燃えた動物園。
願い事をかなえるなんて聞いたことない。
大晦日にドイツのクレーフェルト動物園(Krefelder Zoo)で火事があり、オラウータンやゴリラなど30頭の動物たちが犠牲になったことを、今日知った。火災の原因は、ランタン。新年の願い事を書いてあげたものが、動物園に落ちたらしい。
ドイツの多くの洲で、ランタン上げは禁止されている。火災のあったKrefeld(クレーフェルト)では、自分があげたものかもしれないと、複数のひとたちが警察に連絡したという。
ドイツの大晦日に花火を打ち上げるとは聞いたことがあるけれど「ランタンを上げよう」と誰が思いついたのだろう。
大晦日の日に、クレーフェルト動物園の公式Facebookが来る投稿した記事。「新しい一年が幸せでありますように」。その数時間後にランタンが落ちて火事が起き、このオラウータンの親子も犠牲になってしまった。
台湾でも、ランタン上げ、天燈とばしは観光やアクティビティで人気がある。夜空に浮かぶ灯りは幻想的で、それが台湾を代表する景観写真として選ばれることも多い。
私も、台湾に来た年に、友人達とランタン上げをしたことがある。線路沿いにずらりと並ぶ店に入って色を選び、墨と筆を借りて願い事を書いた。
でも、十分周辺を歩いていると、川に落ちたり、木に引っかかっているランタンの残骸をいくつも目にする。あれは誰が片づけるんだろう。小さな町で、上がる方向をコントロールすることもできないランタンが燃えたまま住宅のどこかにひっかったら?その後ボヤ騒ぎもあって、ランタンあげそのものを見直す動きもあった。でも、なんとなく、うやむやになってしまった。新北市天燈施放管理辦法 が施行されて、平渓線十分のエリアでは天燈あげが許可されているけれど。
ランタンに願い事を書いて叶ったという話を、聞いたことがない。どこかの廟や象山の景観台、パワースポットと呼ばれるところで心から祈った人が、理想や希望にたどり着いた清々しい話しは何度か聞いたことがある。
ランタンは売り物、商売、アトラクションだ。神様や仏様がそこにいるわけでもないし、お供えものでもない。「金持ちになりたい」「ライブで神席ほしい」……あさましい願望が書かれたランタンが台湾の空で燃え尽きて、川や森に落ち、みすぼらしく放置される。家やひと、生き物の上にも落ちてくる。
文化継承も商売も大切なこと。みんなやってる、ひとつくらいたいしたことない。これまでも続いていたのだから。商売で生活を成り立たせる現地の人がそう考えて対策しているなら仕方ない。
でも私ははもう二度とランタン上げはしない。撮影したいと言われたら、ランタンの残骸、願い事は川や木に落ちるだけだと、その後のことはきちんと説明する。そのうえで、自己判断してほしい。この考え方を周りにも強制しようとか、反対運動をしようとは思わない。ただ願うのは、犠牲になってしまった動物たちが安らかに天国へ行くこと。世話をしていた動物園のひとたちが思いつめないように、近隣のひとたちの悲しみが癒えるように。
+++クレーフェルト動物園への寄付情報+++
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