台北生活の日記

台湾の実名制マスク販売制度。日曜日の長く静かな行列

マスク不足は台湾でも起きていたけれど、大きな混乱はなかった。
政府がマスクを買い上げ、販売ルートを政府認可の薬局に限定。国民が持つ健康保険証のカード番号、末尾数字の偶数、奇数で購入可能な曜日を分けた。発表直後に「保険カードを持たない外国人居留者は締め出されるのか」と問題提起されると、外国人は台湾の居留証で購入できるとすぐに追加公布された。高額転売には罰則、海外への持ち出し規制、海外送付は禁止。台湾内で公平にマスクが行き渡るよう、システムが構築されている。

 

衛生福利部(厚生省にあたる)は毎日数回、SNSを更新、柴犬ちゃんが最新情報を楽しく知らせてくれる。マスク実名制が始まった当初、ひとりあたり購入できるのは7日に1回、2枚までと制限された。この制度は勿論初めてのことだし、混乱しないように繰り返し分かりやすく説明しながら「0は偶数だよ」と注意喚起も。末尾ゼロの人が「私何曜日?!」と動揺しないように気配りしてる。

 

 

一度に購入できるマスクの枚数が増加した時は、大人と子供の保険カードで何枚買うと幾らになるかを表にして「小銭を用意してね」と促していた。

 

マスク関連のアプリも次々に登場。自分のいる場所を中心に、何時何分、どの薬局に大人用、子供用何枚の在庫があるか最新情報をチェックできる。

 

日曜日は偶数、奇数、どちらの番号の人もマスクを購入できるから、薬局前の行列は平日よりも長くなる。今日はことのほか、長い行列だった。いつもなら20人前後なのに、今日は行列の最後尾が見えなかった。
それでも、並ぶ人たちは不平不満をいうでも、暴れるでもなく、淡々としている。一度に買える数量に限りはあるけれど、徐々に増えてきている。アプリを見れば在庫もわかるから、買う人は無駄足にならない。薬局の人たちも、大勢の在庫問い合わせに対応する負担が軽くなるだろう。

中央研究院は今日、新型コロナウイルス検査にかかる時間を従来の4時間から15分に短縮できるキットを開発できたとFacebookで報告していた。興奮と喜びが溢れそうな記事だった。

 

とにかく台湾政府の各部門や公的機関、民間も仕事が早い。そしてそれを、廿浦浦(つづうらうら)に発信する。台湾のひとたちも反応して、お礼の言葉を伝える。公的機関のSNSのいわゆる「中の人」と節度とユーモアのあるやりとりができるのは、静かな自信、実践しているからこそ見せられる余裕、信頼関係だろうか。

きっと台湾は、今の世界状況の中で政府がしっかりコントロールし先手先手に進んでいき国民が安心できる、最も幸せな場所だろう。

それでも、日曜日の午後、長くて静かな行列を見るのは切なかった。真っすぐな行列は、通行人や通りに面した商店の邪魔にならないよう配慮されている。
今は寒くもなくほどほどに暖かいけれど、これからの台湾は雨が多く、気温も上がる。それまでに、もうマスクを並んで買わなくても良い状況に好転させなければ。私も一緒に努力する。

3月8日追記:と書いているそばから、ネット販売にむけてシステムが動いているとニュースあり。早ければ12日から始動!

 

「我OK, 你先領」私は大丈夫、あなたが先に のタグも、あちこちでみかけた。譲り合えるのは、余裕があるから。希望があるから。台湾は驕らず高ぶらず進んでいく。一緒について行こう。

※このコラムのアイキャッチと画像は全て、衛生福利部のFacebookから転載したものです。

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mimi
台北在住のライター/コーディネーター。 長年暮らした香港から、猫を連れて台北へ移住しました。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|