台北生活の日記

建國花市で2020年春節の花

 

旧暦のお正月、春節前には様々な市場が立つ。建國花市も旧暦大晦日までの数日、平日にも新年を迎える花市が開き続ける。

平日の午後はそれほど人も多くなく、歩きやすかった。端から端まで、品ぞろえや値段をチェックしながらブラブラ眺めてみる。

これだけ店がずらりと並んでも、水仙を扱う店は4、5軒ほどだった。威勢のいい、はきはきと話すお兄さんに良さそうなものを二株選んでもらう。

 

 

種類によって3束で100元、200元と明瞭会計のお店も、通常よりも増えていた。種類の多い店をのぞいたけれど、5人ほどいる店員が全員身内のおしゃべりに夢中で色々尋ねてもすぐに返事ができない状態だったから、そこで買うのはみあわせる。

 

買い物は、感じの良い人と楽しく会話しながらしたい。感じの悪い人があたってしまうと、せっかく買ったものも何となく嬉しくないし、使うのも気が重くなる。物は大切にしたいから、私は何を買うにしても最初にお店の人と少し話し、この人から買いたいと決めたうえで本腰を入れる。

 

ここも感じのいいお兄さんがてきぱきと働いていて、選び終わった私が顔を上げると「決まった?」と笑顔で声をかけてくれた。腰に沢山ビニール袋を挟み込んで、すぐに花を包めるようにしているのもかっこいい。

平日の午後もにぎやか。ひとりで沢山抱えて帰る男性もあちこちに。

 

買い物をし終わってから、許可を得て写真を撮った。花市では撮影不可の店もある。いきなり撮ると不快感をあらわにする人も多いし。せっかくの花市、春節を迎える準備に明るく華やぐ雰囲気に水を差したくないし、感じ良く対応してくれたのだから、こちらも礼儀をもっていたい。

できれば毎日、部屋に花を飾りたい。花があると、空間が生き生きと呼吸しているように感じる。

でも近所ではなかなか、これといった花をそろえている店がない。週末に建國花市か、平日の午前中に内湖の花市へ行くしかない。とはいえそう毎週出かけることもできず、結局、何かの折に買いに行くか、いただいたものを飾るだけ。

2020年春節前の花市スケジュール。

 

活け方はよくわからない。ひとの家やお店で「素敵だなあ」と思うことはしょっちゅうあるけれど、私はそういうセンスゼロなので、だいたいばさっとワイルドに挿している。

赤い実は「火龍果」。ドラゴンフルーツという意味だけれど、果物屋で売っているモノとは違うみたい。

パイナップルは台湾語で「旺來」とおめでたい発音になる。毎年春節にはピンクのパイナップルを飾るのが楽しみだったけど、今年はどの店で見ても、なんだか実が小さい。ピンクパイナップルをあしらった飾り盆の鉢植えがとても多かったので、そちらに回されてしまったのかな。

 

 

 

チューリップは春らしいね。すぐ開いてしまうから、私にとっては贅沢な花。春節だから、思い切ってばさっとさしてみた。アンバランス。そのうち落ち着くだろう。

 

 

花を活け終わったら、友達から連絡があった。彼女の猫が天に召されたと。うちの猫より少しお姉さん、香港で保護されて、彼女と一緒に日本へ帰って行った。長生きしたね。うちの猫とも会ったことがある。恥ずかしがり屋で、遊びたそうなうちの猫とは距離を置いて隠れてしまっていたけれど。待っててね。いつかはみんな、そちらに行くから。寂しい。悲しい。

 

 

ABOUT ME
mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|