台北で、声帯ポリープ切除の日帰り手術をしてきました。声を出して言葉をかわし、好きな歌を歌えるって幸せなことね。
「声帯ポリープ」なんて芸能人特有の病気だと思い込んでいたので、わが身に降りかかって驚きました。でも、いざ情報を知りたくても、芸能人のみなさんのブログは「手術終わりました~」と無事報告がメイン。声帯ポリープの症状がある人や、これから手術をする人が知りたいことはほとんど書かれていません。読者が知りたいのは芸能人の近況、体験談ではないから仕方ない。
幸い、私は仕事でお世話になっている方が台湾でのポリープ手術の大先輩で「全然大丈夫!」と力強いアドバイスをもらえたから、とても気が楽になりました。
でもなかなか、身近に体験者はいないかもしれません。声帯ポリープ切除の日帰り手術を受けた台北に暮らす一般日本人女性として、知りたかったこと、身をもって確認したことをブログに記録しておきます。
・声帯ポリープの症状
・診察から手術まで
・台湾日帰り入院体験記
・台湾での手術・保険費用
・術後の経過、うっかり声出しと快復まで
「手術自体」は問題ありませんでした。
しかし前後に、様々な「ひっかかり」が発生しています。大きな障害ではないけれど、後に続く人に「気を付けてね!」と伝えておきたい事柄の時系列と「ここ注意」。
診察や入院・手術部分は台湾での体験です。日本やその他の国や地域の方は、ご自身のお住まいのエリアの情況で確認してください。
声帯ポリープ 症状の変化 「カサカサ」から「二丁目午前五時」へ
2020年1月末
春節前後に日本へ一時帰国した時、妹に「声がカサカサしているね。日本に来て風邪ひいた?」と聞かれる。特に自覚症状はなかったので「いいや。そう?」と不思議に思った。
今思えば、この時にすでに兆候が出ていたのだろう。
2020年秋ごろ
声が割れる。話しても息が続かないと感じ始める。
かすれ声は、ハスキーボイスと言うのとも違う。とにかく、話していると喉が疲れてしまう。
鼻歌を歌っても、高音が割れる。まともに声が出ない、音が取れない。
そんな症状だった。
日ごろの言動が「ゲイバーのママのよう」と友人に言われがち、納得はしていないけれど、声に関しては接客やカラオケを全力で終えた、夜明けのママ状態だと自覚した。大好きな聖子ちゃんの「マイアミ午前五時」など唄えたものではなく、文字通り「二丁目午前五時」。
「声がれ」でインターネット上の情報を検索をすると、喉頭がんを疑うサイトなども出てくる。「声帯ポリープ」は芸能人や歌手、声帯を酷使する職業の人がなるものと先入観もあって、そちら方面の可能性を考えなかった。
結果、ぐずぐずと受診を先延ばしにする。
2020年冬
「声が枯れている、おかしい」と率直に指摘されて、目が醒めた。
耳鼻咽喉科のクリニックを探して受診。
台湾に来て間もなく突発性の眩暈を起こした時は、台安醫院へ行っていた。ここはオンラインで掛號(予約)をしておいても、待ち時間が長い。台湾はコロナ感染を押さえているものの、長い時間病院に留まるのはなんとなく気が進まない。それで、さっと見てもらえそうな、Googleの評価が最高の5.0だったクリニックに行ってみたけれど、ここでの診断がミスだった。結局春節を挟み、セカンドオピニオンでの「切らなければ治らない」とわかるまで2カ月近く。最終的に台安醫院で手術をしたので、時間のロスになった。