台湾で規制が緩和されると現れた「報復性旅遊」なんて言い回し。奪われていた自由を取り戻すように、リバウンドかリベンジのごとく増えるお出かけ。 台北に日常が戻っていると、半年ぶりに屋根の上に現れた猫のハチさんが知らせてくれました
先週の良く晴れた日、「淡水」は平日にも関わらず大変な人出で驚きました。コロナ感染防止対策で、数か月前は「紅毛城」も事前予約制、行ってみると貸し切り状態で情けないような寂しさを感じたのに、予約制が無くなり規制も緩和されると学校遠足の子供たちや散策の大人たちでいっぱい。
飲食店ではパーテーションも「梅花坐」も不要、これまでこらえていた外食や旅行が盛り上がって、台湾では「報復性旅遊」なんて言い回しもよくみかけます。
「報復」だなんてちょっと物騒、狂気をはらんでいるみたいに聴こえるけど、抑えられていた反動、我慢していた分のリベンジで出かけたり、消費したりしているというところかな。「報復性旅遊」と字面から受ける印象の旅行、親の仇か鬼の首をとったかのような勢いになるのは、本格的に海外旅行が解禁になった時に起きるでしょう。
日本行きの航空券、取れるだろうか。2022年には、絶対に負けられない戦いが始まる。台湾の人たちと航空券を争うなんて荒行、想像するだけで武者震いが止まらない。
2021年の5月に風俗店で大規模なクラスタが発生し、台湾ではカラオケやダンスホールの営業が止められ、近所のカラオケ店のシャッターもずっと降りたままでした。
それまでは、夕方にシャッターが上がると、ソファにカラオケ店のベテランのお姐さんたちと並んでハチワレの猫も座っているのが見えました。少し遠回りしてもその店の前をゆっくり歩いて、あまりジロジロ見るのは失礼だけど、目を凝らしてハチワレ猫がいるのを確認するのが楽しみでした。
これは2020年8月。屋根に乗ったハチちゃんを撮っているお兄さんの背中越しに。見知らぬ誰かのスマホに同じ猫の写真が入っていると思うとなんだか楽しい。
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カラオケ営業再開の日、半年ぶりに上がったシャッターの内側で、ベテランのお姐さんたちが準備万端、やる気満々でスタンバイしているのが見えました。紫がかったカーリーヘアはこの日のために美容院で整えた艶と出来立てのカール、相変わらずほっそりした素足にミュール、花模様のスカートのウエストのあたりをネイルの指でパンとはたいているお姐さんも。気合十分な彼女たちの様子を見たら、なんだか私もワクワクしてしまった。みなさんお元気だった。なんという生命力だろう。
でもハチワレちゃんの姿は見えなくて、どうしているだろうかと気になりました。お店が休みの間は、どこで暮らしていただろう。外でも姿は見なかったし、誰か面倒を見てくれる人はいたんだろうか。
営業再開して一週間過ぎたころ、ようやく屋根の上で遊んでいるハチちゃんを見ることができました。
やあ!久しぶり!
思わず足を止めて手を振ったら、ちょっと警戒されてしまった。
それはそうだね。びっくりさせてしまったね。
でも、嬉しい。シャッターが上がって、お姐さんたちも、猫も出てくる。ニュースや報復的なお出かけは、目安。屋根の上の猫に、台北の日常が戻ってきていること、生きる活力が続いているのを実感します。
台湾で出会ったねこたちをInstagram ねこと台湾散歩 で紹介しています。
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