台北で最も有名な老舗カフェ。1956年創業、西門町「蜂大咖啡 」
西門町で映画を観たあと、久しぶりに「蜂大咖啡」へ行ってみることにしました。ここ数年の西門は、香港からの観光客であふれかえりどこへ行っても広東語。特にこの「蜂大」のモーニングセットが彼らに人気で、以前のようにふらっといっても座れないことが重なり、足が遠のいていました。
でもやっぱり、久しぶりに行っても、ここはいいです。
熱いブレンド、甘いマヨネーズのサンドイッチ。変わらない味は美味しかった。
蜂大咖啡 カフェというより喫茶店と呼びたい空間
1956年創業の古いカフェ。カフェというより、喫茶店と呼びたくなるたたずまいのお店です。当時のことは知る由もありませんが、私が初めてここに来た十数年前から、レトロな外観も内装も味も、ほとんど変わっていません。
店内に入ってみるとやはり混んでいて(座れる席はないか…)と弱気になっていると、いつもいるベテランのお姉さんが私を見てぱっと笑顔になり
「久しぶりだね。奥に席があいたからこっちいらっしゃい」
と、入り口からは見えないテーブルに案内してくれました。
嬉しかった。久しぶりに、やっとここに帰ってこられた。
「蜂大綜合咖啡 (フォンダーブレンド)」と、ハムエッグサンドを注文しました。コーヒーはミルクをつけてくれるけど使わずに、香りと熱さを楽しみます。
サンドイッチは甘めのマヨネーズを薄く塗っている。小さな三角形にカットされて、いかにも「喫茶店のメニュー」らしい。しゃれたカフェでパニーニを食べることもあるけれど、私はこういうのが一番好きです。
コーヒーメニューは変わらないけれど、ケーキやカレーなどの軽食はやらなくなったみたい。黄色っぽい、家庭的なカレーも美味しくて好きだったな。賑やかな飲食店で食事をする気分じゃない時はここでカレーを食べて、食後にコーヒーを飲みました。
蜂大はヌガーやクルミのクッキーも有名で、買い求めるお客さんがひっきりなしにカウンターに来ています。
この日は、おばあちゃまがひとりで対応されていました。
初めて行った時、ヌガーを買うのにどのくらいの量にすればいいか迷っていた私に
「この量だと重たくなるから」
と日本語で教えてくれたおばあちゃま。「重くなる」ではなく「重たくなる」という日本語が美しくて、うっとりしたことを覚えています。
初めて見かけた頃はまだ子供だったお孫さんらしい男の子がどんどん成長していって、夏休み頃、カウンターの中ですっかり逞しくなった男の子が椅子に座り、おばあちゃまを膝に乗せてふたりで笑っていて、微笑ましかったことも。
おじいちゃまはもう数年見かけないです。
店内の一番奥の角の席に、いつもひとりで座っていたお爺さんももういない。以前は、行くたびに必ずそこにいたのに。
時の流れを確かに感じる、変わらない場所。蜂大に来ると時間の中にすっぽり収まるようで、いつもとても落ち着きます。
次に西門で観る映画のチケットも買えました。
阿飛正傳(欲望の翼)、スクリーンで見るのは香港で、1991年の初夏以来。とても楽しみです。
蜂大咖啡 Shop Data
住所:台北市萬華區成都路42號
営業時間:8:00-22:00 無休
電話:02 2331 6110
アクセス:MRT「西門」駅徒歩3分
※店舗情報は訪問、掲載時のものです。ご利用前に営業状況をご確認の上でお出かけください。
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