台湾在住者に、のろしを上げて伝えたいこの朗報。Apple Musicの音楽ダウンロードは日本の半額以下だった
ジムでマシンと格闘している時や台所で洗い物をしている時など、好きな音楽を聴くと、とてもはかどります。
つらいランニングマシンも、STRAY CATSのアルバムを聴いていたらあっという間。スピードも上げまくり。
私が持っているSTRAY CATSのCDは、スタジオレコーディングのアルバムだけ。でも、You tubeで見たライブ版の「Lonely summer nights」はホーンセクションをおさえて、シンプルにギターとリズムと歌だけなのが素敵すぎて泣いてしまったので、Apple Musicで購入することにしました。
なぜCDを買わずにダウンロード版を選んだのか。理由は
1.台湾には在庫がない
2.日本からの発送は時間がかかる
3.CDから音源をiTunesに入れて「同期」の手順が面倒くさい
「早く聴きたい、いますぐに」。それがかなう、いろんな選択肢がある、便利な世の中になりました。
Apple Musicアカウントの国設定や決済、日本・香港・台湾で同じアルバムの価格がどれだけ違うかなどをまとめます。
Contents
Apple Music 日本ではiTunesカード残高不足で買えず
以前まとめた「海外在住者の日本一時帰国マストバイ一覧」に、私は「iTunesカード」をリストアップしていました。
Apple Musicのアカウントを「日本」に設定していたものの、決済用には「設定国発行のクレジットカード」が必要。私は海外発行のカードしか持っていないので、iTunesカードで課金していたのです。
目当てのアルバムは、Apple Music日本だと1500円。
私のiTunesカード残高は240円でした。
うけるー
クレジットカードで課金することもできず、1500円のアルバムが買えない。情けない限りです。
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AMAZONで取り寄せればダウンロードよりは安いけれど、日数がかかります。
悔しい、他に方法ないかな。
そこでふと思い出した、別のApple用のID。全く使っていなかったので、自分のアカウントを再度確認してみました。
国設定を台湾にしたら、半額以下になった
まずiTunesのアカウントからサインアウトして、別のメールアドレスで作ったIDでアクセスしてみると、国設定は香港になっていました。私が台湾に来たのは2010年だから、9年も放っておき、日本のIDだけを使っていたのね…。
このIDに、台湾の住所と決済用のクレジットカード情報を入力しなおし、更新。iTunesは日本仕様から台湾仕様にチェンジします。
なお、私のiTunesカードは日本のアカウントに課金しているので、残高も台湾のアカウントでの購入には使えません。そもそも、台湾版にはiTunesカード決済という選択肢もなし。
iTunes自体は、国の設定に関わらず自由に言語設定が可能です。
とりあえずこれで、Apple Music 台湾でのSTRAY CATSの扱いを調べてみました。
中文表記は「迷途貓合唱團」。
目当てのアルバムも、ちゃんとあります。
200元?
一曲の間違いかと思ったものの、それぞれのタイトルの右端に出てくるアラカルト買いの価格は20元。
日本版は1500円。画像では切れていますが、台湾同様15曲目に「Fishnet Stockings」が入っています。
IDを台湾に更新する前に見た香港Appleでは、同じアルバムが73HKDでした。この日のレートで約1023円。「香港版は安いんだな」と思ったけれど、台湾版は200元、約702円です。
日本より香港、さらに台湾でこんなに価格が下がるとは、驚きでした。
音楽ダウンロード、台湾は香港、日本よりも低価格だった
でも、日本の半額以下で、フルアルバムがダウンロードできるんだろうか…。
同じ内容なんだろうか…
台湾のタクシー車内でよく流れている
「有名な演歌を、全く知らない誰かがうすっぺらいBGMで歌っている、なんちゃってヒットパレード」
のパターンで、全然知らん誰かの声と演奏なのかもしれない…
念のため試聴してみたけれど、同じに聴こえる。もしかしたら試聴版の寄せ集めで、各曲数秒ずつしか入ってないとか…
安さに身構え、あれこれ考えてしまいましたが
(それならそれでブログのネタにしてしまえ)
と腹をくくって、カード決済、購入。
アルバムの一曲目が流れてくるのを待つ数秒は、いつもどきどきします。でもそれは「楽しみ」な気持ちで、こんなに「疑惑と緊張」で息をのんだのは初めてでした。
結果、正規のフルアルバムだったよ!
200元、コーヒー飲んでケーキ食べるくらいのお値段でフルアルバム買えちゃったよ!
「台湾在住者視点の香港マストバイ」にも散々書きましたが、とにかく輸入物に関して、台湾は高い。食事や交通費、住まいは香港より安いとはいえ、買い物に関しては品ぞろえも含め 「日本>香港>>台湾」と位置付けていたので、音楽ダウンロードに関して「台湾>>香港>日本」になるのは、全くの盲点でした。
余談:台湾版、バンドやグループ名の中文表記
ダウンロードしたスマホでSTRAY CATSが「途迷貓合唱團」と表示されると調子が狂うので、iTunesで英文に修正しました。
台湾では、日本や欧米、ほとんどのグループ名が中国語表記されます。でも普段みんな口に出す時はオリジナルの発音。中文表記にどんな意味があるんだろう?ちょっと目についただけでも、こんな感じ。
クイーン | 皇后合唱團 |
---|---|
ローリングストーンズ | 滾石樂團 |
エグザイル | 放浪兄弟 |
ルナシー | 月之海 |
ラルクアンシエル | 彩虹樂團 |
樂團と合唱團の違いは何だろう…。
エグザイル、ラルクあたりは逆に「そういう意味なのか…」と学びました。
台湾在住者、歓喜からの撃沈理由は「カード発行国」
さっそくこのことを台湾在住の友人たちに話したところ、大喜びもつかの間
「日本発行のクレジットカードしか持ってない」
と撃沈する者も。
決済は設定国で発行したクレジットカードのみ。日本のクレジットカードは台湾版に登録できないので、ぬか喜びをさせてしまいました。
そういう私も、日本発行のカード決済しか受け付けないショッピングサイトには、散々煮え湯を飲まされてきました。香港や台湾のオンラインでなんとか事足りてきたけれど、色々面倒なような、便利なような、不便なような、でも便利すぎて危険なのは困るし、これは仕方ないですね。
ということで、調子に乗って好きなアーティストの新作や、昔好きだったなー、懐かしいなー、と思ったアルバムなど、いくつか台湾Appleで購入しました。
STRAY CATS 40周年記念の新作の予約ボタンもあったけれど、これは悩んでいるところです。
日本限定でCDにオリジナルTシャツがつくバージョンがあるからさ…迷っているの…
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ちなみに日本の通常版CDは2700円。台湾のダウンロード版なら220元です。
いいのかなあこれで…。
レコードやCDのジャケット飾って眺めたり、ライナーノーツを読むのも楽しみだった。今度のアルバムのジャケットどんなのだろう。好きなアーティストのは楽しみにしていたし、知らない人のも、それこそ「ジャケ買い」で目に留まって買い、それから好きになることもありました。
「ダウンロードですぐに聴ける」のはありがたいけれど、ジャケットこみで手に取る時のときめき、そんな「楽しいこと」が、現代では減ってしまうんだろうか…。
世代が異なる人と会話のきっかけのため、「初めて好きになったアイドル」や「初めて自分で買ったレコード/CD、観に行ったコンサート」を尋ねることがあります。
台湾にインターンで来ていた日本の学生ふたりに
「初めて買ったレ…CDはなあに?」
と問いかけると、
「CD…?」
とふたりとも怪訝な顔。
「音楽は、ダウンロードしたのが初めてです」
「僕も」
あの時は、その場にいた昭和生まれの大人全員顔を見合わせ、驚愕したものでした。
そんな私も今は、ダウンロードでヘイヘイと好きな音楽を楽しんでいる。
レコードの音は好き。
好きなバンドの新作発売日にレコード屋さんへ行って、LPを抱えて通りを歩いた誇らしい気持ちは、もう二度とこないのかな。
それでも久しぶりに、音楽を聴いて心が震え、周りの景色が遠のく感覚に陥りました。ツールは何であれ、聴けて良かった。ありがとうApple Music。
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