台湾のカフェ

「元益與寶來咖啡」で八角ラテ。漢方店二代目は日本語OK

台湾漢方カフェ「元益與寶來咖啡」 二代目の思いが作った「八角ラテ」

12月初頭、松山文創區で行われた「haveAnice Festival」では、台湾や日本からカフェのブースがたくさん出店していました。
いくつものカフェの中で、ひときわ目を引いたのは「寶來」の文字が描かれた提灯のブース。

 

なんとなく近づいてみると、台湾人女性が流ちょうな日本語で漢方薬をブレンドしたコーヒーを勧めてくれました。

怖いもの見たさというか、まあ話のネタに…といただくと、これが存外口当たりよく、美味しかった。お話を聞いてみると、お父さんが始めた漢方薬局「元益藥行」を二代目にあたる女性と弟さんふたりで、次世代にも気軽に漢方に触れてもらえるカフェ「元益與寶來咖啡(Bao lai Chinese herbal × Coffee)」としてリニューアルしたのだとか。「それは面白いですね、ぜひお店に行きたいです」と約束して、改めて店舗に伺いました。

日本語OKな「漢方カフェ」で台湾ならではの八角ラテ

お店はMRT中和新蘆線の「丹鳳」駅から徒歩10分。
全くなじみのない、初めて行くエリアです。台北市内から向かうと、ひとつ手前の「輔大」駅、輔仁大學のグラウンドへサッカーの試合を何度か観に行きましたが、こちらのカフェの存在を知らなければ、「丹鳳」で降りる機会はなかったかもしれません。

台湾らしい住宅街、食べ物や生活用品のお店が並ぶ通りを少し入ると、赤い提灯が見えてきます。

この日はイベントでお話したお姉さんは不在でしたが、ふたりの弟さんは在駐。日本に留学経験のある張博勛さんが、日本語と中国語を交えてお話してくれました。

漢方を使ったコーヒーはどんなものがあるのか尋ねると、「八角」「花椒」「桂花」などのラテができるとのこと。「桂花」は金木犀。香りも女性に人気があるそうです。「花椒」は四川料理などでよく使われる山椒に似たスパイスです。

薬棚の上にずらりと漢字で書かれたメニューが並びます。
台湾だから、漢方カフェであえての「八角ラテ」

 

台湾に来る方、特に高校生以下の若い人たちはコンビニやレストランなどで「未知なるニオイ」にもだえ苦しむことがあるそうです。

私たち在住者はもう鼻が慣れてしまったのか何も感じないのだけれど、

「これ八角入ってますか」

「八角の入っていない料理はありますか」

と尋ねられることは少なくありません。

そこまで恐れられる、八角を使ったラテ「八角拿鐵」(140元)。

わあ~八角だあ~
初めての感覚に、少しびっくりするかもしれません。
でも、やわらかなラテのミルクが仄かに甘く八角がスパイスになって、秋から冬への飲み物としてとても良いものでした。これは台湾に来たら絶対におすすめです。
万人受けはしないかもしれない、好き嫌いがあるかもしれないけど、私は八角ラテ、好きになりました。

八角(スターアニス)の効能は?

台湾や四川の料理によく使われる「八角」、張さんによると「気」を整え、「和胃」の効果があるとのこと。気分を落ち着け、胃の働きや不調を助ける効果が期待できるそうです。

漢方薬局二代目が次世代に伝えたい「美味しさ」と「効果」

大学時代、「趣味はコーヒー」な日々を過ごしていた張さんは、日本留学時代はカフェでアルバイトもしていたほど。お父さんが民国73年(1984年)に始めた漢方薬局にはあまり興味がなかったけれど、お姉さんの
「漢方とコーヒーをブレンドできないかしら」
という一言をきっかけに、試行錯誤が始まりました。

日本留学経験もある張博勛さんに気軽に相談を

「八角ラテ、桂花ラテも、完成までに約1年かかりました。どうすれば漢方を飲みやい味で親しんでもらえるか?何よりも大切なのは、『うまい』ことですから」

「福」「春」「満」の壺。

と日本語で説明してくれた張さん。出来上がった「八角ラテ」は、暖かみのあるマグカップでサーブされました。これは張さんの友人であるアーティストが、ヨーロッパ向け輸出品として作ったものだそう。すでに製造終了しており、「最後の15個をもらったんですよ」と笑って教えてくれた張さん。薬品棚に並ぶ壺も、別の陶芸家のお友達が作った「最後の17個」で、今はもう手に入らないのだそうです。

台湾漢方を手軽に楽しむ「八寶茶」パックをお土産に

菊花、クコ、陳皮、甘草、紅棗など8種類をブレンドした「八寶茶」(60元)は無糖ですが、龍眼の甘みがあるのでとても飲みやすい漢方茶。鍋で3分ほど沸騰させて、しっかり成分を出して飲むと良いそうです。
お店でも飲むことが出来るので、カフェインが苦手な方ならぜひお試しを。

手軽な漢方茶パックは八寶茶60元とおてごろなので、お土産にも。

台湾土産に漢方が欲しいけど、言葉が通じないしよくわからない…と悩むことも多いですよね。こちらでは張さんに日本語で説明をしてもらえるので、カフェとお土産探しもできて、一石二鳥+α かもしれません。

こだわりの台湾漢方でクリスマスのホットワイン作りも

クリスマスシーズンを迎えると、ドイツのクリスマスマーケットやサッカースタジアムで飲んだホットワインを思い出します。極寒の夜の街やスタジアムで身体を温めてくれるのは熱いワインとアルコールだけでなく、「チャイニーズハーブ=漢方いり」の効果のせいかもしれません。

以前、俳優の稲垣吾郎さんがブログで紹介していた「ホットワインの作り方」では「スターアニス」「シナモン」「クローブ」などを使うと書かれていました。

吾郎ちゃんが「スターアニス」と書くとととってもおしゃれでアンニュイな感じがしますが、スターアニスは「八角」の英名。同じくシナモンは「肉桂」、クローブは「丁香」と、台湾でもおなじみの薬材でした。日本へ帰って明治屋、台北では天母あたりのスーパーへ行かないと買えない素材かなと諦めかけたけど、作れるよ!吾郎ちゃんのホットワインレシピが、台湾みやげで再現できますね。

「八角ラテ」も「スターアニス・ラテ」と言い換えると、印象が変わるかな?

漢方とカフェのミックスマッチ。独特なカウンターです。

 

「良質のものだけを置く」
頑固に漢方薬局としての在り方を守り続けてきたお父さんの思いを継いだ、二代目達の台湾漢方カフェ。ご家族の暖かみが、厳しい目とプライドという芯をしっかり包んでいることが感じられました。「元益與寶來咖啡」、とても安心できる場所です。

人生で初めて、八角を買いました。

 

元益與寶來咖啡 (Bao lai Chinese herbal × Coffee)店舗情報

 

住所 :新北市新莊區建安街121巷30號
営業時間:8:00~21:00 無休
Facebook:https://www.facebook.com/pg/baolaicoffee/

元益與寶來 アクセスマップ
MRT中和新蘆線「丹鳳」駅 2番出口 徒歩10分

※店舗情報は訪問、掲載時のものです。ご利用前にFBなどで営業情況をご確認ください。

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mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|