台北生活の日記

マスク無しの丸腰で、水道工事のおじさんが家に来た

水漏れしていると苦情があり、水道工事のおじさんがふたり家に来た。マスク無しの丸腰で。

 

 

「マスクしてないんですか?」
ドアを開けてぎょっとした私に、おじさんたちは無言で微笑んでいる。
ちょっと待って、と中に入るのを遮り、新品を持って来てふたりに装着してもらった。さらに先日買った台酒のアルコールを移し替えたアトマイザーを構えると、おじさんたちは両手を差し出してくれた。

家に入ってもらう儀式に気を悪くしないで欲しくて「こんな時期だから、ごめんなさいね」と言うと「こんなもの、役に立つのかね」私とおそろいのマスク越しにひとりのおじさんがたずね「立ちますよ」私ははっきり答えた。

 

 

ほんとはアロエのが好きなんだけど、最近近所のスーパーに入ってきません。

「洗碗精はあるか」
食器洗いの洗剤が必要なのだなとおじさんに差し出すと
「これじゃない。洗碗精だ」
「うちのはこれです」
「中国語がわからないのか?洗碗精だよ」
「これ…」
「こんなん知らん!」
台湾ではあまりポピュラーではないかもしれないけれど、近所の全福利、一般的なスーパーで買える。中国語表示がないとはいえ、形状で食器用洗剤と理解してもらえないか、オロオロしてしまった。

おじさん半ギレで台所を見渡し、ハンドソープをがしっと掴むと「これでいい」「それはやめてー」。水の流れを確かめるため、パイプ口に洗剤を注いで泡を作りたかったらしい。
水道管は無事に直った。

こんなものが役に立つのか?
新鮮で衝撃的な質問だった。マスクやアルコール消毒が役に立たないのなら、私はもう何も恐れず、ぴーひゃらとどこへでも行く。仕事は的確でプロフェッショナルなおじさん、なのにそんなに無防備で丸腰で、大丈夫だろうか。

 

 

 

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mimi
台北在住のライター/コーディネーター。 長年暮らした香港から、猫を連れて台北へ移住しました。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|