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「占い通訳は良いことも悪いことも全部ありのまま伝えろ」
台北生活の日記

「占い通訳は良いことも悪いことも全部ありのまま伝えろ」

通訳は、ありのままを伝えなければならない。ニュアンスもふくめて、「私」の感情が入ってはならない。
それは大前提なのだけれど、友達や知り合いに
「占いの通訳して」
と頼まれると、ちょっとしんどいこともあります。占いの通訳なんて、ビジネスでもない限り、引き受けないほうがいい。友達や知り合いの秘密を知りたくもないのに聞かされるのは、愉快なことではありませんでした。

 

香港に、わりと信用していた占い師がいました。黄大仙廟にずらりと並ぶ占い師のブースで、見つけ出した先生です。「誰にきけばいいのかな?」あてもなく歩いていた時、笑顔で手招きしてくる占い師の多いこと。でも、どの笑顔もなんだか胡散臭い。そういう人たちには近寄らず歩き続け、何気なくのぞいたブースの中に、写経をしているおじさんがいました。
良いかも?と思いそっとドアを開いて
「お願いできますか」
と尋ねると、顔もあげずに
「ちょっと待ってろ」
これはますます良いわと感じて、待つことしばし。
その占い師は、「引っ越し」や「転職」を聞いても「好きにすれば」とあまりまともに取り合ってくれませんでした。でも、命にかかわること、病気、誰かに騙されているなど危険なことは「見える」というか「お告げがある」らしく、ベラベラと話してくれます。

その人がどれくらい当たる(見える)かというと、
「とりあえず恋愛運~」
と尋ねたら
「おまえそれどこじゃねえだろ。体調が悪いだろ」
誰にも言わずにちょっと悩み始めていた体調不良の種類をズバリ当てられて、手術に良い日を選んでくれました。
誰かの付き添いで行った時
「で、おまえはどうなんだよ」
「それがね、先週イイ感じの人と仲良くなったの」
「その男はゲイだな」
「先生?私まだ彼の名前も生年月日も言ってないわよ」
「そいつとは親友になる縁だから大事にしな」
「親友なんてイヤー!」
今でも、彼とは仲良くしています。

 

そんな話が回りまわって、「私もその先生の所へ連れて行って」と言われることが度々ありました。先生は広東語対応のみで、普通話もちょっと何言ってるかわからないレベルだから、
「連れて行って、通訳もお願い」
という意味になります。

「結婚したい。出会いはいつ?」
と聞く人に
「お前は性格が悪いからなー、結婚は無理。」
それをそのまま通訳しろと?

 

「ある男性との共同事業について」
「男はお前の金目当て。そいつ既婚だろ。お前そいつに気があるだろ。この男はお前と付き合ってる風に持って行くが、本気にはならねえ、金のため。この男、3年後には離婚する。でもお前とどうこうなることはない」
ここでは脚色していますが、こんな感じの内容でした。あんまりな話しだから手加減せずにそのまま通訳し
「その男との商売もトモダチ付き合いもやめておけ」
という先生のアドバイスをしっかり伝えました。共同事業は白紙に戻り、仲睦まじい家族だと思っていたその男性は3年後、離婚。見立ては当たってたのかな。

見ず知らずの女性から占いの通訳を頼まれ「ではビジネスで」と割り切って引き受けたら不倫の相談だったことも。しかも相手がどうやら私の知り合い、えげつなくてげんなりしたわ。
友達の占い相談も突拍子もなくて怖かったけど、知らない人も怖い。人間怖い。

 

 

あんまりな内容の場合、そのままストレートに伝えるのはしのびないと通訳しながら「感情」を持ってしまうことがありました。「相手は本気じゃない、ただの便利な遊び相手」と見立てられる。友達でも知らない人でも、そういう対象とみなされているなんて、腹立たしいじゃない。

 

悶々として、舌鋒鋭い日本語で日本人をやりこめる香港人の知り合いに「占い通訳、辛いわ」とこぼすと
「全部伝えなきゃだめだよ。悪いことも良いことも、伝えなかったらそれが自分に来てしまうから。本人が責任を負うべきなんだよ」
ばっさりとアドバイスされ、目が醒める思いでした。

 

伝えることで本人が目を醒ますかといえば、すぐにとはいかなかったと思います。
私も「その男、ゲイ」といわれて「そんなー」と往生際悪くもがいたし。「そんな」と思うのは仕方ない。すぐに「あらそう、じゃ」と気持ちを切り替えられるものでもない。
でも、のぼせ上がっている気持ちには、ちょっとした「さし水」になっていたと思います。沸騰して溢れてあたりにこぼれ、取り返しのつかないことにならないようになればいいな…と密かに願い、それは大体「解決」していた。私も「さし水」されて「そんなーイヤー」と言いながらも、現実を見るように慎重になりました。相手に自分の思い込みや理想をおっかぶせない。落ち着くことができたせいか、腹を割ってお互いのいろんな話をして、好ましいと思う気持ちを友情に昇華できたと思っています。泣きはしたけども。

 

エグイ案件で占いの通訳を探すなら、全く見ず知らずの第三者にビジネスとして依頼することをお勧めします。友達や知り合いを巻き込むのは止めましょう。私の場合、依頼してきた全員と疎遠になってしまいました。内容は誰にも喋らなかったし、その後話を蒸し返すこともしなかった。でも、私の方から離れたというより、相手の方が、内情を知った私とは付き合いにくかったと思います。

 

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mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|