台北で仕事

台湾のオードリー・タンIT大臣も導入している「ポロモード・テクニック」でテレワークにメリとハリ

台湾のIT大臣オードリー・タン(唐鳳)氏はテレワーク歴20年。達人が取り入れている「ポロモード・テクニック」で、テレワークをヘルシー&効率的に

 

情報番組を見ていたら、「テレワークで集中しすぎて座りっぱなしが影響したのか、痔になってしまった」という投稿が紹介されていました。
確かに、テレワークは自分のペースで集中して仕事ができる反面、しすぎてしまうマイナス面もあるかもしれません。痔や腰痛、肩こりになっても、今のご時勢では病院へかかるのは、消極的になりがちです。

座りっぱなし良くない!ということで、今日は時間を区切って働くシステム「ポロモード・テクニック」のススメです。台湾のIT大臣オードリー・タン(唐鳳)氏が導入していると何かで読んでから、私も原稿書きの時に取り入れるようになりました。

ポロモード・テクニックの方法、私自身が取り入れた実感、そしてテレワーク歴20年のオードリー・タン氏が語るオンとオフの切り替え方法と重要性を紹介します。

テレワーク歴20年、オードリー・タン氏が取り入れる「ポロモード・テクニック」

オードリー・タン氏は20年も前からテレワークで働く達人です。天才で達人が「番茄鐘工作法」を取り入れているとインタビューで語っているのを読んで、ミーハーで素敵な方のすることは見習いたい私は、「どんな方法?」と興味津々。

 

中国語で「番茄鐘工作法」、直訳するとトマト時計作業法。想像がつきません。このまま検索しても日本語の情報は出てこないので素直に中国語で調べると、「ポロモード・テクニック」にたどり着きました。

25分集中、5分休憩を繰り返すトマトのタイマー

「ポロモード・テクニック」は1980年代に生まれた仕事のしかた。キッチンにあるポロモード(トマト)型のタイマーで時間設定をしたのが始まりだそうです。

 

やりかたは至ってシンプル。25分間、集中して仕事をする。5分休憩や集中仕事以外のことに対応する。この繰り返しです。

 

25分間の集中時間には、メールやメッセージは見ません。タイマーが鳴ったら5分休憩、この間にメールをチェックしたり、お茶を淹れたり、ストレッチをしたりします。そしてまた25分、5分を繰り返す。

 

大切なのは、始める前に「今日やるべきこと」を書きだし、確認すること。これをしておかないと、メリハリなく25分、5分を繰り返すだけになってしまいます。

 

時間の区切り方はスマホのタイマー設定や、ポロモード・テクニック用のアプリなどを利用しても良いでしょう。私はアプリを増やしたくないので、スマホのタイマーで十分でした。

ポロモード・テクニックを実践してみると

早速試してみた「ポロモード・テクニック」。集中する25分は、思ったよりも早く過ぎました。乗っている時に手を止めるのはもったいないような気もするけれど、5分休憩を挟むことで、効率があがるようです。

それに、いくらリズムに乗っていても長時間座りっぱなし、肩に力を入れて眉間にしわを寄せ続けていたら、身体にいいことはひとつもなさそう。無理やりにでも一旦切り替え、椅子から立って伸びをするのはとても大事だと感じました。

テレワークでPCを使っていると、作業中にメールやメッセンジャーが気になって、つい途中で見てしまったりします。でも、ポロモード中は集中する25分の間、他のことには手を出さない。そうすることで「メールの返事をしなければ」と作業の途中で別のことに気が向く非効率な流れを作らずに済みました。

他のことに気をとられると、ひとつの仕事にどれだけ時間がかかったのか把握できないおそれもあります。でも、ポロモード・テクニックを導入したら、仕事のボリュームや自分のスピードもはっきり認識できる。タイムカードや監視する上司もいないフリーランスは、自分で管理しないとずるずる24時間体制になってしまい、自分で自分の首をしめる結果になりがちです。トマト・タイマーにアシストしてもらいながら、メリハリをつけて自由に働く責任と意義を時間できたようです。

オードリー様が語るオンとオフの切り替えのコツと重要性

台湾にマスク実名制販売システムを導入して、一躍その名をとどろかせたIT大臣、オードリー・タン氏。テレワーク歴20年の達人は、インタビューで「オンとオフはどうやって切り替えていますか?フリーは案外、不自由だと感じませんか」という問いかけに、「ポイントはふたつ。時間と空間の線引き」とヒントを教えてくれました。

時間の線引き

 

ふたつのポイントから考えることができます。
ひとつは、仕事を中断させられること。私達は仕事中、誰かに邪魔されることを望んでいません。また、プライベートな時間を仕事に煩わされたくもありません。そのために時間の線引きをする、これがとても重要になります。

多くのテレワーカーが、上司や同僚から至急案件を受けています。明日の朝9時まで待てないのです。いつ、どこにいてもこのように煩わされていたら、プライベートが疎かになっていくでしょう。

私は「ポロモード・テクニック」を取り入れています。私は送られてくるメッセージやメールを必ず読みますが、返信は30分後にします。25分間、私は仕事や他のことに集中しているのです。例えば研究中や論文を読んでいる間、絶対にスマホなどに煩わされません。でも、私はいつも時間ぴったり、25分過ぎたらスマホやメールをチェックします。その5分の合間に処理をして、また25分間仕事に集中、そして5分中断するのです。

同僚から見れば、私は30分後には必ず返事をします。25分は誰にも中断されずにいる、これがとても重要なのです。もしみんながこのような線引きをすることができれば、精神衛生上からみても、他のことを考えながら対応を迫られるより、リラックスできるでしょう。

 

空間の線引き

 

ふたつめのポイントは、線引きは時間だけでなく、空間にも重要だということです。
たとえばテレワークで、あなたは家の延長のように近所のカフェに行くこともできます。カフェで仕事をして、そこから家に帰る時には仕事が終わり、リラックスした状態になっています。近所にカフェがなくても、家のドアを開けて仕事用の場所に入る。そこから出てくる時にはリラックスできるでしょう。家の中で空間づくりができなければ、ノートパソコンは仕事、iPadはゲーム用と替えてみる。

誰でも、自分の仕事モードとリラックスモードを選ぶことができるのです。

 

参照:20年都遠距工作 唐鳳:我採取番茄時鐘法

 

ひとりで仕事をしていても、メールや電話でいつでも「指示」や「質問」が飛んでくるのを「いちいち即座に受けて」いたら、自由もへったくれもない、むしろ24時間待ったなしの体制に陥る可能性があります。時間の線引き、全ての人に対応は難しいかもしれませんが、まずは自分から「私はこのように働きますが、30分後には返事をします」とスタイルを確立していくのも、これからの働き方にふさわしいかもしれません。

 

 

そして空間の線引き。同じ場所で仕事も食事もゲームもしていたら、オンもオフもなくて、気持ちが疲れてしまいます。新型コロナウイルスの防疫期間、気軽に近所のカフェに場所を変えるのは難しいかもしれません。どんな状況の中でも、オードリー様が教えてくれる「空間の変え方」「ツールの切り替え」を取り入れて、工夫してみることは出来るかもしれないですね。

 

新型コロナウイルス対応の時期が終わっても、テレワーク化は進むかもしれません。時間と空間の区切りとメリハリをつけて、自由とダラダラすることは区別する。仕事モードとリラックスモード、オンとオフの切り替えに「ポロモード・テクニック」、気分転換にもなります。

テレワークだけではなくオフィスにいても、ずっと座りっぱなしにならないこと。おしりや腰に支障が来ないよう気を付けながら、頑張り過ぎない程度に頑張りましょう。

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mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|