台北生活の日記

来年は会えるようにと願いを込めて、台北でクリスマスの支度。

12月になったとたんに台北の気温急降下、昼間外に出て思わず「寒い」と声を出し首をすくめた。
カレンダーはフックから外して、クリスマスリースにかけ替える。これは毎年のお約束で、私の家では12月はカレンダーなし。パッチワークが趣味の母が作ってくれた布のリース、玄関ドアにかければいいのだけど、ツリーを飾らない分、見える場所におきたくてカレンダーの位置にしてる。

 

若気の至りが血気盛んだったころ、クリスマスはイベント的な、何かの勝負事のように迎える波に吞まれていた気がする。
でも、10年ほど前に冬のドイツへ出かけてから、考えが変わった。
冬の短い日の光、朝は遅くまで日がのぼらず、午後も早くに日が暮れる季節に、クリスマスの灯りは人々に絶対に必要な暖かさだと思い知らされた。派手な買い物はしないけど、その日を数えるアドベントカレンダーや贈り物を準備するドイツの人たちの楽しそうな様子。クリスマスの日には働かない、出かけない。家に帰って家族と静かに過ごす。宗教的な意義よりも、1年の終わりに家族や大切な人たちと、無事に、静かに、温かい場所で灯りを点して過ごせる幸せをかみしめる日。

 

クリスマスの飾りはドイツで買ったものばかりで、統一感もとりとめもないのだけど全部好きで、これどうしようかなあと毎年考えこむ。選抜して、センス良く飾り付けてみたいと思う。
でも今年はもう、全部盛りにした。
ラジオをドイツのローカル局のクリスマスソング専門チャンネルにあわせて、来年こそはみんな一緒に、海を越えても会いたい人に会える日が来るようにと願いを込める。

ドイツでのクリスマスの意義、台北では春節に通じるものがあると思う。一年を無事に過ごし、新年を皆で迎える幸福をかみしめる季節。台北の年貨大街での買い物は、ドイツのクリスマスマーケットに似た賑やかな明るさに溢れていて、どちらも大好き。
台北でクリスマスムードなら、石牌のクリスマスレーンは小さな教会を囲む静かな住宅街のイルミネーションが素敵。

台北のクリスマスイルミネーションレーン
吉慶里聖誕巷
(石牌三愛教会)

台湾台北市北投区石牌路1段71巷15弄の周辺
MRT「石牌」駅から徒歩約6分

 

アプリで聴く、世界で一番好きな街のラジオから流れるクリスマスソング。晴れて気分も良くなったし、テレビや動画はちょっとお休みしてラジオを聴く。ネットのラジオアプリでよく聴くのは、ドイツのルール地方にある街、ゲルゼンキルヒェンの小さなローカル局。曲の合間には、当たり前だけれどDJがドイツ語で話す。街のスーパーのCMが流れ、サッカーの試合の話題になると、大好きな街の空気が少し近くなるようで嬉しいものだ。...

 

方老師の春聯を買いに迪化街。「年貨大街」をあきらめない一年で一番好きな季節。春節の準備に賑わう迪化街の年貨大街で、今年も方老師の春聯を方老師の春聯がないと、台湾の年が明けない。年貨大街は中止になっても、買い物は自粛要請されていないので、密を避けて出てくる人たちは日に日に増えているようです。2021年も春節を迎える台北の様子を、どうぞ見てやってください。 ...

 

ジョン・レノンに最後の質問。「いや、香港に行って町を歩いたからだ」ジョン・レノンがオノ・ヨーコとともに受けた最後のインタビューが行われたのは1980年12月6日。 私の手元にある文庫本、「ジョン・レノン ラスト・インタビュー/中公文庫 池澤夏樹訳」の中で、ジョンが香港についてほんの少し、でも大切なことを話しているので一部引用して紹介します。...

 

ファーストアドベント。日本にいた頃、香港にいた頃も、クリスマスは買い物をしてプレゼントを交換し、何かイベントをしなければならないとちょっと強迫観念みたいなものに追われていたような気がする。...

 

2022年のカレンダーは、バンコクから来たマムアンちゃん。

 

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mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|