新型コロナウイルスの警戒レベル3は台湾全域に拡大し、リモートワーク・在宅勤務が急増。仕事のしかたに変化は?誰もいない四四南村で。
警戒レベルが発令する前日からすでに在宅勤務に切り替えていたある企業の若者たちに話を聴くと、
「通勤時間が無い分、長く眠れていいよ」
「これまでも顧客とはほとんどオンラインのやりとりだったから、在宅でも困らない」
という人もいれば
「家にそもそもネット環境がないのに、ソフトウエアを入れて会社のシステムに入らなければ仕事ができない」
と困惑する人、
「文字だけでは、怒っているのか、急いでいるのか、肯定しているのか区別がつきにくいこともある。会って話さないとわかりにくいことがこんなにあるとは、思ってもみなかった」
という人も。
顧客のために作る宣伝資料に間違いがないか、オンラインでデータのやり取りとチェックはできるけれど、紙に印刷して顔を突き合わせて確認する、この行程を経て得る正確さや血の通った熱さは、リモートではこぼれ落ちてしまう可能性もあるようです。
私も昨夜から今朝にかけ、確認したいことや資料提供をお願いする連絡をいくつかの会社やホテルのPRにいれました。メールをして少し間を置いてから電話をかけ「メール届いた?どうですか」と念を押すのが、早く正確に物事を進めるリズム。でも、電話をかけても担当者は誰もいませんでした。非出勤日なのはありがち、でも会社全体が休みとアナウンスが流れたのは少し驚いた。
担当者の携帯電話番号も知っているから、そちらに連絡してもいいかな……今日は普通の金曜日、常識的な時間帯に、連絡をしてみるか。
これは警戒レベル3が出て初めての月曜日。台北101のあたりへ様子を見に行き、寄ってみた四四南村。立ち入り禁止にはなっていなかったけれど、誰もいませんでした。
ここで、同じくらいの時間帯に日本の男性アイドルグループの撮影をしたことがあります。あの時も平日の午前中、まだ人は少なかったけれど、修学旅行で来ていた日本人の男の子たちのグループが参観していました。男の子だから、女の子たちのようにキャーと叫んだり泣きだしたりすることはないだろうけれど、写真を撮られると困るので、私は少し警戒しながら彼らの動きを見ていました。ぼんやりと説明を聴いていた男の子たちがこちらに気づき、ゆっくりと目を見開きながら口をあんぐりとあける。突然目の前に現れたテレビで見たことのあるアイドルたちに呆然となる。それからスマホを向けて来たので、身振りでそっと「撮らないでね」と伝えると、うなずいて素直に手を降ろしてくれた。静かだけれど明らかな反応、新鮮で可愛らしくて、彼らのあの時の様子、忘れられないです。
街のあちこちでみかけた修学旅行の子たち、みんな本当に楽しそうで可愛くて仕方なかったなあ。
そんなことを思い出すと、今日は誰もいないのが、余計に寂しい。
警戒レベル3はあと一週間、5月28日まで続きます。
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