台北生活の日記

台北の市場でタイのドリアンを丸ごと買った。

台湾フルーツ花盛りの台北の市場で、惹かれたのはタイのドリアン。丸ごと買ってむいてもらう様子の動画も。

台北の市場に並ぶパイナップルは甘く濃い色に、マンゴーも日に日に大きくなり、先週は玉荷包ライチの初物も少し並び始めています。大人が両腕でようやく抱えられるほどの楕円の西瓜は、カットされるそばからラップをする暇もない素早さで売れていく。


台湾フルーツの旬は市場の彩りが一番華やかな季節です。
なのに私は、タイから来たドリアン(榴槤)に釘付けになっていました。

一個500元。安い。
同じ市場でも、別の店では800元、900元の値段がついていました。
香港の市場ではまるごと、スーパーマーケットでは剥き身のばら売りパックをよく見かけ、ドリアンを気軽に食べていました。でも、台湾ではスーパーで見た記憶がないし、市場でもあまり見かけません。ネット調べると一個1200元なんて値段もついて、台湾に来てからというもの、ドリアンは気軽に買える果物ではなくなってしまいました。

近づいてじっと眺めると、あまり大きくは無いけれど、まあまあ熟れてはいるようです。500元、一か八かで万が一泣いても、勉強代だったと諦めつくかな。

「ドリアン一個くださいな。これが欲しいです」
目星をつけたものを指さすと
「剥く?」
「はい、お願い」
棘とげのまま持ち帰るのは重く、素人の家庭で簡単に扱えるものでもなし。皮の処理も大変なので、ここはプロにお願いしました。

 

 

両サイドは、グアバやりんごを選んで袋に詰める人たち。怪訝そうに、ドリアン待ちの私をちらちら見てくる視線を感じます。
そういえば、台湾でドリアンが好きだと言う人にまだ会ったことが無かった。
香港だと、嫌いだと顔をしかめる人より「好き!」と身を乗り出す人のほうが、やや多い印象かな。統計をとったわけではないけれど、街で見かける量が台湾とは比べ物にならない。油麻地の公園の東屋で新聞を広げ、ひとつのドリアンを分け合い食べながらおしゃべりしているお姐さんたちを見て「なんてカッコいいの香港人」と痺れたこともあったわ。
でも、台湾ではドリアンと聞くと顔をしかめる人が多い。
高鐵(台湾新幹線)で高雄・左營へいき、そこから車でさらに南下した町に、マンゴーやライチの農家の方たちが連れて行ってくれる海鮮料理の店があります。
初めてご一緒した年、組合の理事長に「ドリアンボールは食べるかね。タロイモとドリアンの餡を挙げたものだよ」と尋ねられ「美味しそうですね!楽しみです」と答えると、その場にいた人たちが「おお」と驚きました。これまで来た日本人はみななんでも美味しく食べるけれど、ドリアンだけは「降参」したのだと教えられ、「そうですか」と適当に受け流しながら美味しさに目をひんむきました。
同席した台湾人の女性達は誰一人、ドリアンボールに手を付けていなかった。私が嬉々としてドリアンボールを食べるのに驚き、「彼女は香港に長くいたから」と誰かが説明するのを聴いて「だからドリアンを……」と納得している人もいました。

久しぶりの、まるごとフレッシュドリアン。
常温のまま、早速ひと房食べて「ああうまいわ、これはうまいわ」と声を出してしまった。
クリームのような、カスタードのようなと良く言われる通り。薄い、唇ですっと破ける膜の中に詰まった果肉はちょっと繊維質、ほんの少しの酸味とコク。
ドリアンをホテルや公共の乗り物に持ち込み禁止にしているところも多いし、腐った雑巾の匂いと言われることもあります。
私はラップしてそのまま凍らせ、自然に少し解凍するころ合いのシャーベット状にして食べるのが大好きです。新鮮なうちに食べきれないのは勿体ないけど、クリーミーな冷たいデザートになってとても美味しい。
でも、冷凍庫に入れて数時間経過すると、ドアを開けた瞬間に開放されるドリアン臭の圧力はすさまじい。ドリアンを愛する私でも、びっくりして本気で尻もちを突きました。


ご家庭の場合、ドリアンは「匂い」なのか「臭い」なのか全員の意見をまとめてからの購入が望ましいでしょう。
保存を考えるより、フレッシュなのをその場で食べてしまうのが、一番いいんだろうな。フルーツはきっと、なんでも。

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匂いが嫌だと言う人に、無理に食べさせるものではないですね。私はモツ煮込みの臭いがどうしても苦手です。これを食べないと人生損していると言われても、一生損したままで構わないし、そもそも損得で物事の価値や行動を決めるのはあさましくて嫌い。ただドリアンが好き、パクチーも臭豆腐も平気だし、美味しい。それだけです。

 

ウィンちゃんがあんなに美味しそうに食べているドリアンの味を知りたい勇者たちが、いつか美味しいドリアンに出会えますように。

 

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mimi
ライター/コーディネーター。 香港から猫を連れて台北へ移住後、30年ぶりに東京暮らし。満喫中。 台湾と香港に関する現地情報の執筆や、撮影手配などの仕事をしています。 |Instagram| |Tweitter| |Profile| |Contact|