メイドイン台湾石鹸、何がいい？と聞かれたら迷わず勧める「大春煉皂」

 

旧暦の年末の楽しみは、迪化街の「年貨大街」。新たな年を迎える喜びに溢れる年越し市場の賑わいの中を練り歩くと、今年も無事過ごせたな、来年もいい年になりますようにと気持ちの切り替えが進みます。

人ごみに疲れたら、民樂街から迪化街一段へ抜けます。こちらの通りは屋台が出ていないので、いつもの迪化街のまったりした雰囲気でほっとする。ナイロン袋や籠で人気の「林豊益商行」のあるあたりですね。調味料を運ぶための袋が欲しかったのでひとつ仕入れ、さらに先へ行けば、「大春」石鹸のコンセプトショップが見えてきます。

 

台湾レトロ、メイドイン台湾、そして石鹸好きな方に、強烈にお勧めします。

店内のカラフルなモザイクの壁。良く見ると全部、こちらの石鹸がはめこまれたものでした。

 

 

店内には緑が彩る手洗い場が設置されていて、色々なせっけんを実際に試すことができます。レトロな雰囲気の蛇口だけど、ちゃんとぬるま湯が出るのが素敵。

街歩きの途中に手を洗うと気持ちが良いですね。良い香りとやわらかな泡で手を包み無心に洗って流すと、とても穏やかにさっぱりした気分になりました。

 

台湾は湿度が高いといっても、急に寒くなった上、室内や車内はクーラーがきいているので、最近特に手の乾燥が気になります。それに加えて、先日読んだネットコラム。高須クリニックの院長が石田ゆり子さんの若々しさ、みずみずしさを称えて、彼女はきちんとケアをしている、保湿、とにかく保湿が大事なんですと語っていたことが、脳裏の片隅にあったんですね。
おおゆり子、みずみずしいゆり子よ。というわけで、ゆり子に程遠い我が身とはいえ、乾燥肌向きのオリーブ石鹸を試してみました。

いいじゃねえか。

台湾で有名な石鹸もいくつかあるけれど、私には香りが強すぎるのと、洗いあがりが好みではないので、この匂いにこの値段は出せないなと考えていました。台湾の手作り石鹸、決して安くはありません。

でも、この「大春」の石鹸は、控えめな香りとやわらかさ、洗い上がりの滑らかさも、気に入っています。年越し市場のお買い物としては想定外の出費だけど、新年だし！とここは大らかに購入。

オリーブ系列の「橄欖綠園柔膚皂．草本森巴　OLIVE SOAP-HERBAL SAMBA」です。オリーブでサンバよサンバ。

お店の方とお話をしてみたところ、2017年1月現在でオープンして一か月ほど。1950年創業ではあるものの、迪化街一か所のみだそうです。

 

石鹸は赤ちゃん用の弱酸性、脂性、中性などお肌用の他に、洗顔用、シャンプー用等各種ありました。

 

メイドイン台湾だけれどあからさまなシノワ風でもないし、控えめとポップがしっかり可愛いこのテイスト。

聴けば、日本統治時代に先代が経営をしていた頃、日本人の方が描いてくれたものなのだそう。でも、作者が誰なのか記録が無くて…とおっしゃっていました。

台湾と日本のご縁が今も残っている、続いている、そんなことを感じられる暖かみも、この大春石鹸が好きな理由のひとつかもしれません。