消毒、検温、ディスタンス。入場制限のマクドナルドに見る、台湾のコロナ厳戒態勢。
私は生粋の東京人なのでマクドナルドはマック、ミスタードーナツはミスド、ファーストキッチンはファッキンと呼んでいます。「マクドやろ」とどんなにしばかれても、そうやすやすと口から「マクド」とは出てこない。
でも、警戒レベル3で店内利用不可のマクドナルドに入るだけでも厳戒態勢の情況には
「マクドがえらいこっちゃ」
と謎の言葉がこみ上げてきました。「マクド派」のネイティブの皆さんからは
「気色悪ッ」
と逆千手観音状態でツッコまれる、エセな発音と言い回しかもしれない。でも、東京ネイティブな
「えーちょっとマック大変じゃーん」
では表現しきれない、熱いものを感じるのです。
南京西路と林森北路の交差点にあるマクドナルドは24時間営業、いつどんな時間帯も賑わっていました。でも、台湾で新型コロナウイルス警戒レベル3で店内利用NGとなってからは、入り口で入場制限が行われています。
マクドナルドに限らず、今ではどの店舗も実名制。QRコードをスマホのカメラにかざすとSMSにリンクがポップアップされたら、タップして送るだけ。オードリー・タン氏が「3ステップで5秒」と会見で説明したシステムを、ほとんどの店が採用しています。
入場制限がかけられているので、入口の外で間隔を広げて並びます。黄色と黒のデンジャラスなバミテープで立ち位置が指定されていました。入り口で入場を仕切るスタッフが、「ここに立ってください」と身振り手振りで指示していました。
店内利用禁止。テイクアウトとデリバリーのみ。トイレも使えません。
ドアの前で検温をしてもらい、クリアしたら順番に店内へ入り、まずは手の消毒。スマホで実名制登録ができない場合は、ノートに名前と連絡先を記入します。ペンも消毒の有無をわけていました。
店内に入ることができる客は5人まで。私を含めて5人だけ。この店舗は受付カウンターと受取カウンターが完全にわかれています。
静かだった。
つい二週間前まで「梅花座」、日本で言う市松模様のシートマップで、店内利用はできました。今は全ての椅子がテーブルの上に詰まれて、どこにも座ることは出来ません。
デリバリー用のラックに並んだ商品。でも、配達員は中に入ることができないようです。入場コントロールのスタッフが、こちらの対応もしていました。透明のゴーグルにマスク、片手に消毒液のボトル、片手に体温計。今までになかった仕事なのにてきぱきとこなして、すごいな。
持ち帰って、昼にいただきました。「えらいこっちゃ」などと言っても、並んで決められたルートをたどれば、同じメニューを買うことは出来るのです。慌てちゃいけない、騒ぐこともない。
学校の登校授業停止は6月14日まで延長されました。
警戒レベル3になってから、子供たちだけで歩いている姿をぱったりとみなくなった。学生服やジャージ姿で、昼休みや学校帰りにフラフラ、ダラダラ、歩いている若者を、ひとりも見ていません。たまにいる子どもは、お母さんやお父さんにしっかり手をつながれている小さな子。
昨日の日記にも書いたけれど、用事のある大人だけがちょっと街にいる真夏の光景は本当に異様。
なのに通りでは駄々をこねて大の字になるババアやマスクを外してタバコを吸っているジジイがいて、いい加減にしてとうんざりするわ。ゆるんだ大人たちがフラフラ勝手なことをした結果が、この感染拡大じゃないの。
家の中で大人しくしている子供たちが街に繰り出して眩しそうに伸びをする姿を、できるだけ早く、でも完全に安全な状況で見守ることができますように。
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