一年半ぶりの台湾。
久しぶりのひとたち、初めましてのひとも、会えなかったひとも。
会えなかった猫たち、会えた猫たちも。
今回の台湾滞在、メインは仕事。
久しぶりの台湾で中国語を使わなければならないし、緊張や疲れでプライベートな時間を持つのは難しいかもしれないと自分を怪しむこともありました。
でも、会える時に会いたい。行ける場所に行きたい。
結局どんなに疲れても朝6時には起きだしていたし、仕事が終わってからでも
会いたい人には元気いっぱいで会いに行けました。
これが香港だと、疲れ切ってしまってピクリとも動けなくなることがあるのです。
街の磁力なのか、押し寄せる音の圧なのか、広東語を聴いてしゃべるために使うエネルギーが、台湾の中国語のそれよりも強いからか。
いずれにせよ台湾では、体が楽なのだなと改めて思いました。
そうはいっても円安で、値段を見て震えあがることもありました。それでも必ず買って帰ろうと決めていたもの。
西門町蜂大のコーヒー豆。
開門茶堂のお茶とお菓子。
恒泰豐行のお酢。
李日勝のXO醬。
京都念慈菴の、のど飴とシロップ。
在欉紅 員林紅心芭樂ジャム。
ドライマンゴーは、最終日の朝ご飯に付き合ってくれた友達と迪化街へ歩いて流れた時に買いました。
ドライマンゴー…買うか否かを少し考えていると友達が
「これが好きやねん」
と嬉しそうに手に取った古早味、昔ながらのタイプ。
一口大にカットされて、粒の大きな砂糖がまぶしてあるものです。
ドライマンゴーはまるごとの実を一枚に熨したものしか買わなかったけれど、友達のその一言で「私も」と即決。
グミのような口当たりで、塩ならぬお砂糖がさらにマンゴーの甘い香りを引き上げるみたい。超高級でスーパーナチュラルなマンゴー100%のグミとでもいいましょうか。
ドライマンゴー、一枚タイプは気合を入れて
(これっきりこれっきりもう、これっきりですか)
と内心絶唱しながらかぶりつくけれど、この形なら少しずつ出せて、お茶請けに最高でした。
今回一緒に行った人たちも、私が手に取るものに興味津々、目を見開いていたなあ。
ホテルで荷ほどきしたらまずはコンビニ、何を買おうかワクワクソワソワしている皆さんも、私が手にしたものを見ては「それはなに」「うちもそれにする」。のど飴を買って「これ好きなんです、食べてみて」と分けたら「美味しい!」とみなさん気に入って、自身でも購入されていました。
お酢が大好きだという人に
「私ね、今回の台湾では恒泰のお酢を絶対買って帰ろうと決めているんですよ…そのためにプチプチも多めに持ってきたくらい、もう楽しみで楽しみで」
とささやくと、その方は私以上に本数を買い込んでいたし、帰国後一週間以内にすでにだいぶ消費してしまった、もっと買えばよかったとメッセージが来ました。
身近な誰かが「これ美味しいよ」とか「これが好きなんだ」と言ってくれるとすんなり受け入れられるし、信じられる。美味しく感じるものですね。
くらもちふさこ先生の「Kiss+πr²」で、主人公の雑賀君が葵ちゃんの家に行きお好み焼きをごちそうになる場面、葵ちゃんのお母さんにマヨネーズを差し出され「かける?もっと美味しくなるの」と言ってくれたから美味しく感じた雑賀君の気持ち。あの作品を読んだのは1987年なのに、まだ覚えています。2024年の台湾でも、私は雑賀君になったり、葵ちゃんのお母さんになったりしました。
なにを言ってるのかって?わかるやつだけわかればいい。
たずねたお店のこと、今回の仕事のことも、また日を改めて。
台湾や香港の、お土産コラム
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