先週から「用意はすでに整っている」と稼働が予告されていた台湾のワクチン接種予約プラットフォーム、「 COVID-19 公費疫苗預約平台」が2021年7月6日に稼働開始。
午前中にいくつものメッセージが届いた、オードリー・タン・システムこと公費のワクチン接種予約プラットフォーム。稼働開始数時間で登録者は83万人を越えたそう。私も該当する友人たちも、みんな登録を終えました。もう、みんな新しもの好きなんだから。
8月から成田空港や羽田空港で、一時帰国する在外邦人はワクチン接種を受けることが出来るそう。しかし日本へ行ったら2週間、台湾に戻って2週間の隔離と、3~4週間あけて再び第二剤を打ちに行くスケジュールを考えると、とても実現できそうにもありません。
日本やアメリカから寄贈されたワクチンで、ようやく接種率が10%を超えて来た台湾。予約プラットフォームの手順や使い勝手、サーバーの重さは?ワクチンは何?贅沢言って、選べるの?そもそも台湾あるあるで、我々は「外国人は頭数に入っていない」と門前払いってことにならない…?
気になる点を、実際に登録して解説します。
Contents
「COVID-19 公費疫苗預約平台」予約の資格と手順
7月6日時点でこのシステムを通じ「接種希望登録」が出来るのは、以下の2カテゴリーに該当する人です。
①18~64歳までの、新型コロナウイルスに感染した場合に高リスクを伴う既往症を持つ人、ケガで重傷を負っている人
②50~64歳の成人
<参照はこちら>
疫苗施打意願登記與預約系統說明 P.1-P.4 pic.twitter.com/4woNJBr98O
— MOHW of Taiwan 衛生福利部 (@MOHW_Taiwan) July 6, 2021
①の「リスクあり」なんて言ったもの勝ちじゃね?システムでどうやって証明するのさ。と疑問に思いますよね。そこをチェックするのが、登録する「健康保険証番号」。これで、過去の治療歴を遡ることができるのです。
百聞は一見に如かず、早速登録してみましょう。
まず手元に、台湾の身分証/居留証と健康保険カードを用意。
スマホかPCから、https//1922.gov.twへアクセスします。
→新ULR https://1922.gov.tw/vas/
言語選択のタブはなく、表記は中国語のみでした。難しくないので、慌てずに進んでみましょう。
我々外国人が持っているのは「居留証」で、台湾本国の人たちの身分証とは異なる体系のため、何かと弾かれたり後回しになったり、「私ら台湾で納税してるのに、おみそ扱いなのねェ」と仲間内で寂しがるのが常でした。でもこのシステムでは最初から「うちの子」扱いになってる。マスクの実名制の時もそうでした。健康保険証さえあれば、同じ資格を貰えるのはありがたい。ここで「外人は後で」と捨て置かれ、自棄になった私らから新たな変異株が生まれたら申し訳ないし。ありがとうオードリー様。
「用此方式驗證」をタップします。
身分証または居留証番号、健康保険証番号を入力するページです。
入力するのはカード上の番号と、表示されているアルファベットや数字の「圖形驗證碼(キャプチャ)」だけ。
氏名や生年月日の打ち込みはしません。
完了したら「執行身分認證」をタップします。
するとこうなる。入力した身分証/居留証番号に紐づけられた、氏名や電話番号が表示されます。
当たり前、間違いはないけれど、番号からさっと名前や電話が出ると「キャー怖い」となりますね。健康保険カードは移民署とも連結していて、納税にも使えます。治療歴から出入境記録、お金の流れまでもう、何もかも丸裸にされるわけこのカード一枚で。ぞっとするけど、とても便利で大切なものです。慎重に扱いましょう。
で、大切なのはここの後半部分。
接種希望エリアと、ワクチンを選ぶことが出来るのです。俄然ワクワクしてきた!
接種エリアはプルダウンで選択、そしていよいよ「選択疫苗種類」、ワクチン選びです。デフォルトではAZ(アストラゼネカ)と莫德納(モデルナ)両方にチェックが入っています。そのまま送っても良し、遠慮したいワクチンから、そっとチェックを外しても良し。
私はアストラゼネカを外しました。まれに脳血栓が出ると聴き、家族が脳出血を起こしたことがあり、私自身も頭部にケガを負った過去があるので、避けたいと考えたからです。
「確認送出」をタップすると、結果画面に変ります。
「接種希望番号」と身分証/居留証番号、氏名が表示されました。
あっさりと軽々、1分で登録完了。
午前中に公布されて、多分人々が一番スマホやPCを触りやすいお昼時にもかかわらず、アクセスできない、ページが切り替わらない、重いなどのトラブルも一切なし。入力もシンプルだからあっさり軽々と、1分ほどで登録は完了しました。
システムで「接種希望登録」後、実際の予約、接種までの流れは?
現段階は、あくまでも「接種の希望を登録」したもの。今後正式に公布されますが、予約は7月下旬ごろからになりそうです。私はモデルナ一択なので、ストックが多いであろうアストラゼネカ接種派より、遅くなるかもしれません。
先日の中央感染症センターの記者会見で、このシステムでまず人数やエリアを把握し、ワクチンを確保して本予約と接種に移ると説明していました。
システムの最終更新日は6月28日、一週間以上置いて公開したのは、ワクチンのめどが立ってきたからだと私も考えています。
83.5萬人搶先登記「唐鳳版」想打疫苗!4表看懂步驟 陳時中:本月下旬預約接種#疫苗預約 #陳時中 #唐鳳 #疫苗 #武漢肺炎 #新冠病毒 #防疫 #疫情 #Coronavirus #COVID19 #蘋果新聞網 #appledailytw #appledaily
→→https://t.co/fUj0JCVGy7 pic.twitter.com/luo9NfxO70— 蘋果新聞網 Taiwan News (@TW_nextmedia) July 6, 2021
「ファンタスティック・オードリー!」「もうすぐまた会えるね」日本の友達の祝福に涙
サッカーユーロ2020大会のライブを見ていると、ワクチン接種が進んでいるヨーロッパでマスクもせずにわあわあ観戦しています。「どういうことなの、これは本当に今同じ時刻の地球で起きていることなの」と呆然としていました。
日本へワクチンを打つために里帰りするのも現実的ではないけれど、黙っていたらまた来年の春節の台北でぼーっと過ごす羽目になります。
ワクチンを打つことで、コロナが風邪になるのなら。私が誰かに危害を加えず、誰にも不安を与えずにすむのなら。
日本からワクチン寄贈された時、ありがたいと同時に台湾のワクチンが圧倒的に足りないことを思い知らされ、当分自分には回ってこないと目の前が真っ暗になりました。
ワクチン接種は個人の自由、決して強制されるものではない。でも私は、行きたい場所へ入る条件、会いたい人に会うための条件なら、喜んで二の腕差し出すわ。
そうは言っても、日本や海外の家族や友達が続々と接種を始め、やれファイザーがいいだの、うちの職場はモデルナだっただの言うのを、台湾から指をくわえて聴くだけでした。みんなが安全に向かっているのは本当に嬉しい。でも、私はみんなにいつになったら会えるだろう。
だから今日のこのオードリーシステム稼働は嬉しくて、思わず日本の友達にも報告すると皆「やっとだね、良かったね!」と祝福してくれ
「さすが、ファンタスティック・オードリー!」
日本でも有名なオードリー・タン氏を称えるメッセージには、爆笑してしまいました。
「もうすぐ会えるね」「会おうね」
と湧きあがるには気が早すぎるけど、それくらい嬉しかったのよ。
またみんなで遊ぼうね。
台湾暮らし、ワクチンやコロナに関するコラム
https://mimicafe.net/diary_27jun2021/
https://mimicafe.net/diary_29jun2021/
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